令和7年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問5

関数従属に関する記述のうち,適切なものはどれか。ここで,A,B,Cはある関係の属性の集合とする。

解答・解説

正解: エ. BとCの和集合がAに関数従属すれば,BとCはそれぞれがAに関数従属する。

正解の根拠

関数従属 (X→YX \rightarrow Y) とは、ある関係において属性の集合 XX の値が決まれば、別の属性の集合 YY の値が一意に定まるという性質を指します。
選択肢エでは、「BB と CC の和集合が AA に関数従属する」、すなわち A→B∪CA \rightarrow B \cup C という条件が与えられています。
AA の値が決まったときに BB と CC 両方の値の組が一意に決まるのであれば、当然 AA の値から BB 単独の値、あるいは CC 単独の値も一意に決まります。
したがって、A→BA \rightarrow B かつ A→CA \rightarrow C が成り立ちます。これは関数従属の推論規則における 分解則 に該当します。

各選択肢の解説

  • ア: 誤り。A→BA \rightarrow B かつ A→CA \rightarrow C であっても、B→CB \rightarrow C が成り立つとは限りません。例えば、AA を「社員ID」、BB を「部署名」、CC を「氏名」とした場合、社員IDから部署名と氏名はそれぞれ決まりますが、部署名から氏名は一意に決まりません。
  • イ: 誤り。B⊆AB \subseteq A かつ A→CA \rightarrow C であっても、B→CB \rightarrow C が成り立つとは限りません。例えば、AA を「{社員ID, 部署名}」、BB を「{部署名}」、CC を「氏名」とした場合、AA から CC は一意に決まりますが、BB (部署名) だけから CC (氏名) は一意に決まりません。
  • ウ: 誤り。B⊆AB \subseteq A の場合、AA の値が決まればその一部である BB の値は必然的に決まるため、正しくは「BB は AA に関数従属する (A→BA \rightarrow B)」となります。逆に BB から AA が一意に決まるとは限りません。この A→BA \rightarrow B の関係は 自明な関数従属 と呼ばれます。
  • エ: 正しい。上述の通り、A→B∪CA \rightarrow B \cup C ならば A→BA \rightarrow B かつ A→CA \rightarrow C が成り立ちます。

Spineチーム