令和5年度 春期 システムアーキテクト試験 午後Ⅰ 問1 ERPバージョンアップに伴う基幹システムの移行計画
テクノロジシステム開発技術
この問題は2023(R5)春 システムアーキテクト 午後Iに出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。
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学習ガイド
医療用品メーカーのERP更新を伴う基幹システム再構築です。役員の指示、移行方針、ツールの制約を対応付け、業務上の問題とシステム上の問題を切り分けます。基幹系と情報系で異なる移行方法を整理し、事前移行できるデータの条件を読み解きます。本文・表・図の根拠を行き来し、用語だけを暗記するのではなく、短い記述にも判断の理由を残して解答する手順を示します。
この記事で押さえる論点
- 役員の指示・部長の方針・ベンダの制約を突き合わせて移行パターンを選ぶ根拠を説明できる
- ERP移行ツールと個別移行プログラムの違いをコード変換の可否から整理する
- 土日移行で受注・出荷を止めないために得意先へ依頼する内容を期日付きで記述する
- 実績データの更新可能範囲から事前移行できるデータの範囲と理由を判断する
出題情報
- 出題
- 2023(R5)春 システムアーキテクト 午後I 問1
- 配点
- 50点満点
- 模範解答
- 公表(設問ごとに掲載)
出題趣旨・採点講評(IPA 公表)
ERPパッケージ製品などのサポート期限を契機として情報システムの再構築を行うことが多い。このような再構築のプロジェクトにおいて,システムアーキテクトは情報システムの仕様を理解し,経営方針や業務要件,及び各種の制約条件に基づいた適切な移行計画を立案する必要がある。本問では,ERPパッケージ製品のバージョンアップを伴う基幹システムの再構築プロジェクトを題材として,社内の上層部から提示された再構築や移行に関する指示と方針,社外を含めた業務要件,及び各種の制約条件に基づいた,適切な移行計画の立案を行う能力を問う。
問1では,ERPパッケージ製品のバージョンアップを伴う基幹システムの再構築プロジェクトを題材に,各種の要件や制約条件に基づいた移行計画の立案について出題した。全体として正答率は平均的であった。
問題本文
問1 システム再構築における移行計画に関する次の記述を読んで,設問に答えよ。
A社は,医療用品の製造及び販売を行うメーカーである。A社とその関連会社の3社(以下,Aグループという)は,基幹システムとしてX社のERPパッケージ製品(以下,ERPという)と,情報系システムとしてERPのオプション製品である分析ツールを使用している。
しかし,現在使用しているERPと分析ツールのサポート期限が2年後に迫っているので,これらをバージョンアップし,新しいシステムとして再構築するための移行計画を立案することになった。A社情報システム部のB課長がプロジェクトチームのリーダーに任命された。
〔現行のシステムと業務の概要〕
Aグループは現行の基幹システム(以下,現行基幹システムという)として,ERPのうち財務会計,管理会計,販売管理,生産管理,購買管理の五つのサブシステムを利用している。現行基幹システムは各社で独立した構成となっており,ERPに対する定義やマスターデータを独自に設定している。また,各社の業務に応じて個別に開発されたアドオンプログラム(以下,アドオンという)が存在している。
現行の情報系システム(以下,現行情報系システムという)では,前月や前年度といった過去の売上や製造原価などの経営状況を翌月以降に必要に応じて分析するための帳票を,各社の要望に応じて個別に定義している。新たな切り口によるデータの集計が必要な帳票を定義する場合は,あらかじめ,基となるデータを現行基幹システムから抽出し,必要な集計を行ったデータを現行情報系システム内に保存している。
運用スケジュールは,8時から24時までがオンライン運用時間,それ以外はアドオンとして開発された夜間バッチ処理やシステムメンテナンスの時間となっている。毎月上旬の数日間に分割して実行される夜間バッチ処理では,実績データに対する各種の締め処理が行われる。
Aグループが得意先からの受注や出荷を行う営業日は,年末年始を除き平日と土曜日である。受注にはEDIを用いる。受注データ中の納品日には受注日の翌営業日から7日先までの営業日を設定可能であり,受注日の翌営業日が設定されることが多い。
〔物流システムの概要〕
Aグループは各社共通の物流システムを使用している。現行基幹システムでオンライン運用時間内に受信した受注データを基に,夜間に出荷指示データ送信処理が出荷指示データを作成し,物流システムに送信する。
Aグループは出荷当日に得意先に納品可能な体制を整備しており,物流システムは出荷指示データに基づき,受注データで指定された納品日に得意先への出荷を行う。
〔情報システム担当役員から提示された再構築と移行に関する指示〕
A社の情報システム担当役員から再構築と移行に関して次の指示があった。
- ERPと分析ツールのサポート期限までの期間が短いので,新しい基幹システム(以下,新基幹システムという)と新しい情報系システム(以下,新情報系システムという)の構築では,業務プロセスの見直しは行わない。
- ERPと分析ツールのバージョンアップを作業の中心とし,重要な経営方針である,業務の効率化と高付加価値型業務へのシフトに直接関連する改善案件の実施だけをプロジェクトの対象とする。
- 過去の経営状況を新たな切り口でも分析できるようにする。
- 移行作業によるシステムの停止に伴う,受注や出荷などの業務への影響は最低限に抑える。特に受注や出荷において,得意先からの受注データが移行期間中に滞留して出荷が遅れることは避ける。
〔情報システム部長から提示された再構築と移行に関する方針〕
A社の情報システム部長からは再構築と移行に関する次の方針が提示された。
- マスターデータの勘定科目コードや各種のコードが,A社と関連会社との間で統一されていない。新しいシステムとして再構築する時に関連会社のコードをA社のコードに統一し,4社を一斉に移行する。コードの統一が必要な理由は,予算管理や連結決算の際に,関連会社の経理担当者が表計算ソフトでA社のコードに合わせた集計を別々に実施しており,各社から,これらに必要な経理担当者の事務処理の負担が大きいとの意見が以前から寄せられているからである。
- 業務への影響が少ないいずれかの土日を移行期間とし,新基幹システムの本稼働日を月曜日とする移行計画としたい。この場合,移行期間中の土曜日の受注を停止するために,本稼働日の月曜日に品物を受け取りたい得意先に対して,①移行期間前の適切なタイミングに協力を依頼する。
- 各社の既存のアドオンは,新基幹システムでも継続利用する。
- 現行情報系システムの帳票の定義は,新情報系システムでも継続利用する。
- 現行基幹システムの実績データは前月分と当月分だけ更新できる。このことを利用して移行作業によるシステムの停止期間を短縮したい。
- 移行期間前後のマスターデータの登録や情報系システムの使用に対する運用制限が必要な場合は,各社に協力を仰ぐ。
〔X社から提供されたERPと分析ツールのバージョンアップに関する情報〕
X社からは,バージョンアップに関する次の情報提供を受けた。
- 新基幹システムを新規に構築する場合は,サーバに新バージョンのERPをインストールした上で,各種の定義の設定やアドオン追加などによる構築を行う。
- 現行基幹システムを基にして新基幹システムを構築する場合は,サーバに新バージョンのERPをインストールした上で,ERP移行ツールを用いてERPの標準機能と各種の定義を新基幹システムに移行する。
- ERPの現行バージョンと新バージョンとではデータ構造が異なる。そのため,現行バージョンのデータ構造から新バージョンのデータ構造に変更した上でデータを移行する必要がある。データ移行の要件に基づき,ERP移行ツールを使用したデータ移行とするか,個別のデータ移行プログラムを使用したデータ移行とするかを選択する必要がある。ERP移行ツールを使用する場合,データ構造の変更はERP移行ツールの中で行われるが,コード変換のようにデータの値を加工することはできない。なお,現行基幹システムでコード変換などのデータの値の加工を行ってからERP移行ツールを使用する方法は,作業手順が複雑になるので推奨していない。
- 既存のアドオンは,X社が提供する手順書を用いて移行する。
- 現行基幹システムを停止した後に新基幹システムに移行するデータ量が多ければ多いほど,システムの停止期間が長くなる。
- 分析ツールは,新バージョンを導入しても既存の帳票の定義がそのまま使用できる。
X社から提示されたERPの新バージョンへの移行パターンを表1に示す。

図の説明テキスト
| 移行パターン | 各パターンの作業概要,特徴など |
|---|---|
| パターン1: 新規構築 |
(1) 初期状態の ERP に対し,業務要件に合わせた必要な定義を行う。 (2) 業務要件などによるアドオンが必要な場合は新規に開発する。 (3) 移行要件に基づき,現行基幹システムからデータを移行する。 |
| パターン2: ERP 移行ツールを使用したデータ移行 |
(1) X社が提供する手順書を用い,アドオンを移行する。 (2) 現行基幹システムの停止後,ERP 移行ツールによって,現行基幹システムから新基幹システムに対して,各種の定義を配置する。さらに,ERP 移行ツールによって,現行基幹システムから新基幹システムに移行するデータを抽出し,格納されているデータの値は加工せずに新基幹システムに登録する。 |
| パターン3: 個別のデータ移行プログラムを使用したデータ移行 |
(1) X社が提供する手順書を用い,アドオンを移行する。 (2) 現行基幹システムの稼働中に,ERP 移行ツールによって,現行基幹システムから新基幹システムに対して,各種の定義を配置する。 (3) 移行要件に合わせた,次の(ア)〜(ウ)を実施する複数のデータ移行プログラムを事前に開発し,実行する。 (ア) 現行基幹システムから新基幹システムに移行するデータを抽出し,それらのデータを a する。 (イ) コード変換を行う場合,あらかじめ作成したコード変換表に従い,変換対象のコードを格納する全てのテーブルに対するコード変換を行う。 (ウ) (ア),(イ)の処理を行ったデータを新基幹システムに登録する。 |
〔立案した移行計画〕
B課長は,再構築と移行に関する指示と方針に合致する移行パターンを検討した。その過程で,パターン1は再構築と移行に関する指示と方針に合致しないと判断した。また,パターン2はデータ移行時に制約事項があり,再構築後も現在発生している業務上の問題を解決できないことから,再構築と移行に関する指示と方針に合致しないと判断し,パターン3を選択した。
新情報系システムへのデータ移行においては,②A社のデータは現行情報系システムから新情報系システムにそのまま移行するが,関連会社のデータは,新基幹システムに移行したデータに基づいて集計を行ったデータを新情報系システムに登録することにした。
これらを踏まえ,B課長は再構築と移行に関する指示と方針に基づいた移行計画を立案した。立案した移行計画の概要を表2に示す。

図の説明テキスト
| 分類 | 概要 |
|---|---|
| 基本施策 | ・業務への影響が少ない,月の中旬の土日を移行期間とし,関連会社のコードをA社のコードに統一した上で4社を一斉に移行する。 ・パターン3の移行パターンを選択し,現行基幹システムの稼働中に,新基幹システムに各種の定義やアドオンを配置する。 ・③現行のシステムの全ての過去データを,新しいシステムへの移行対象とする。 |
| 得意先への出荷に関する対応 | ・金曜日までの受注データに基づき,土曜日の出荷は通常どおり実施する。 ・土曜日の受注を停止するために,得意先に対して必要な協力を依頼する。 |
| データ移行手順 | ・現行基幹システム停止直前の1週間を事前移行期間とし,この期間はマスターデータの更新運用を停止する。 ・金曜日のオンライン運用終了後の出荷指示データ送信処理が完了した後に現行基幹システムを停止し,移行作業を開始する。 ・システムの停止期間を短縮するために,現行基幹システムのデータを2回に分けて移行する。 (ア) 事前移行期間にマスターデータと④ある範囲の実績データを移行する。 (イ) 現行基幹システム停止後に,残りの実績データを移行する。 ・情報系システムのデータの移行作業は新基幹システムの稼働後に行う。新情報系システムを用いる業務には移行作業完了まで運用制限を行う。 |
| 物流システムへの対応 | (省略) |
| インフラ | |
| 移行リハーサル | |
| 本番移行 |
設問と解答・解説
設問1
〔情報システム部長から提示された再構築と移行に関する方針〕について,本文中の下線①で,得意先に依頼すべき内容を 30字以内で答えよ。
模範解答
金曜日までに,月曜日が納品日の品物を発注すること
採点基準(配点 10点)
知識・理解度(内容)(6点)
- 6点: 金曜日の発注期限と月曜納品の対象品物という制約条件を完全に理解し記述している。
- 4点: 曜日や納品対象など条件の一部が欠けているが、概ね理解できている。
- 2点: 移行に関する制約条件への理解が不十分である。
- 0点: 全く的はずれな内容を記述している。
論理性(構造)(4点)
- 4点: 得意先に依頼すべき内容として過不足なく論理的に構成されている。
- 2点: 意味は通じるがやや冗長または表現に曖昧さがある。
- 0点: 日本語の記述として意味が通じない。
解説
設問の背景・解説
ERPパッケージ製品のバージョンアップを伴う基幹システムの再構築プロジェクトにおいて、要件や制約に基づいた移行計画の立案能力が問われます。
情報システム部長から提示された方針などを正確に読み解き、得意先に対して依頼すべき納品と発注のタイミングを把握する必要があります。
高得点のポイント
金曜日までに発注を済ませるという期日を明記していること
月曜日が納品日の品物を対象としている条件を含めていること
設問2
〔X社から提供された ERPと分析ツールのバージョンアップに関する情報〕について,表1中の a に入れる適切な字句を 35字以内で答えよ。
模範解答
現行バージョンのデータ構造から新バージョンのデータ構造に変更
採点基準(配点 10点)
知識・理解度(内容)(6点)
- 6点: 現行バージョンから新バージョンへのデータ構造の変更という要点を正確に記述している。
- 3点: バージョン間の移行やデータ構造の変更のいずれかの要素が欠けている。
- 0点: 全く関係のない事柄を記述している。
論理性(構造)(4点)
- 4点: 文脈に沿った適切な表現で簡潔にまとめられている。
- 2点: 意味は通じるが文脈との繋がりがやや不自然である。
- 0点: 空欄を埋める字句として不適切である。
解説
設問の背景・解説
X社から提供されたERPと分析ツールのバージョンアップに関する情報をもとに、データ移行時に変更すべき事項を特定します。
システムのバージョンアップに伴い、新旧システム間でデータ構造の変更が不可欠であることを正確に把握しているかが問われます。
高得点のポイント
現行バージョンと新バージョンという対比関係を明確にしていること
データ構造の変更というシステム移行上の重要な作業内容を記述していること
設問3
〔立案した移行計画〕について答えよ。
(1)
パターン2を選択した場合に再構築後も解決できない業務上の問題とは何か。25字以内で答えよ。
模範解答
経理担当者の事務処理の負担が大きいこと
採点基準(配点 6点)
知識・理解度(内容)(3点)
- 3点: 経理担当者の事務処理負担が大きいという業務上の問題を正しく指摘している。
- 0点: システム上の問題を解答しているなど、業務上の問題として不適切な内容。
論理性(構造)(3点)
- 3点: 解決できない問題として簡潔かつ明瞭に記述されている。
- 0点: 日本語の係り受けがおかしいなど、文意が通じない。
解説
設問の背景・解説
システムの再構築後も残存する業務上の問題を特定する設問です。
コードの不統一といったシステム上の問題と混同せず、経理担当者の事務処理の負担が大きいことという業務側の課題を区別して答える必要があります。
高得点のポイント
経理担当者の業務プロセスに言及していること
事務処理の負担が大きいという業務上の課題を正確に表現していること
(2)
本文中の下線②において,関連会社のデータ移行に当たり A社のデータと同じ移行方法を採らず,新基幹システムに移行したデータに基づいて集計を行ったデータを新情報系システムに登録することにした理由を 35字以内で答えよ。
模範解答
関連会社の新基幹システムのデータはコード変換が行われるから
採点基準(配点 6点)
知識・理解度(内容)(3点)
- 3点: 関連会社のシステムデータにコード変換が行われることを理由として正しく挙げている。
- 0点: A社のシステム移行に関する理由と混同しているなど不適切な内容。
論理性(構造)(3点)
- 3点: 移行方法を分けた理由として論理的に妥当な構成になっている。
- 0点: 文脈が破綻しているなど、理由として成立していない。
解説
設問の背景・解説
関連会社のデータ移行において、A社とは異なる移行方法を採った理由を説明する設問です。
複数のシステムを取り扱う移行計画では、システムごとの処理の違いを理解することが重要です。関連会社の新基幹システムのデータはコード変換が行われる点がA社との違いとなります。
高得点のポイント
関連会社の新基幹システムについて言及していること
データに対してコード変換が行われるという処理の差異を明確にしていること
(3)
表2中の下線③は,再構築と移行に関するどのような指示又は方針に基づいた施策か。35字以内で答えよ。
模範解答
過去の経営状況を新たな切り口でも分析できるようにすること
採点基準(配点 6点)
知識・理解度(内容)(3点)
- 3点: 過去の経営状況を新たな切り口で分析可能にするという方針を的確に捉えている。
- 0点: 方針と関係のない記述をしている。
論理性(構造)(3点)
- 3点: 方針に基づいた施策の説明として適切な表現でまとまっている。
- 0点: 意味不明な記述となっている。
解説
設問の背景・解説
具体的な施策が、上層部のどのような指示や方針に基づいているかを紐付ける設問です。
経営要件として提示された、過去の経営状況を新たな切り口でも分析できるようにするという目的に対応する施策であることを理解しているかが問われます。
高得点のポイント
過去の経営状況を分析対象としていること
新たな切り口で分析可能にするという経営の目的に触れていること
(4)
表2中の下線④で示す実績データの範囲を10字以内で答えよ。
模範解答
前々月以前
採点基準(配点 6点)
知識・理解度(内容)(4点)
- 4点: 前々月以前という実績データの範囲を正確に特定できている。
- 0点: 対象範囲を誤って特定している。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 要求された字句として簡潔に記述されている。
- 0点: 不要な言葉が含まれており冗長である。
解説
設問の背景・解説
立案した移行計画の中で、事前移行期間に対象となる実績データの範囲を特定する設問です。
制約条件からデータ更新のタイミングを読み解き、前々月以前という正しい期間を導き出す能力が必要です。
高得点のポイント
- 前々月以前という期間を過不足なく簡潔に示していること
(5)
その範囲の実績データを事前移行期間に移行できる理由を25字以内で答えよ。ここで,移行するデータ量については問題がないことを確認できているものとする。
模範解答
前々月以前の実績データは更新されないから
採点基準(配点 6点)
知識・理解度(内容)(3点)
- 3点: 前々月以前の実績データが更新されないためという事前移行の根拠を正確に示している。
- 0点: 事前移行できる理由として誤った内容を記述している。
論理性(構造)(3点)
- 3点: 事前移行が可能な理由として因果関係が明確な文章となっている。
- 0点: 因果関係が不明確で理由になっていない。
解説
設問の背景・解説
特定の期間の実績データを事前移行期間に移行できる理由を問う設問です。
システム移行において、データが更新されない状態であれば事前移行が可能になるという移行計画のセオリーを理解している必要があります。
高得点のポイント
- 対象となるデータ(前々月以前の実績データ)が更新されないという事実を明記していること
設問3(1)は,正答率がやや低かった。業務上の問題を問うたにもかかわらず,“各種のコードがA社と関連会社の間で統一されていない”というシステム上の問題を誤って解答した受験者が多かった。業務上の問題とシステム上の問題とを正しく区別して解答することを心掛けてほしい。設問3(2)は,正答率が低かった。基幹システムのデータ移行方法に関する理由と混同して解答した受験者が多かった。複数のシステムを取り扱う移行計画の立案では,システムごとに異なる要件や制約条件を正しく理解することが求められる。システムごとのデータ移行方法の違いをよく理解して,正答を導き出してほしい。