令和5年度 春期 応用情報技術者試験 午後問題 問2 ラベルプリンター会社のブルーオーシャン戦略と戦略キャンバス
ストラテジ経営戦略
この問題は2023(R5)春 応用情報技術者 午後に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。
本ページの問題文・選択肢は、原本の体裁を Web 表示用に正規化しています(改行・記号・数式・図表参照の調整)。設問の趣旨および正解に影響する変更は加えていません。
学習ガイド
ラベルプリンター市場を開拓したQ社が、大手企業の参入に備えて経営戦略を強化する事例です。現在の問題点と重点戦略を対応付け、戦略キャンバスとIoT活用の狙いを整理しながら、「顧客の課題」と「Q社のメリット」の主体を取り違えない読み方を解説します。本文・表・図の根拠を行き来し、用語だけを暗記するのではなく、短い記述にも判断の理由を残して解答する手順を示します。
この記事で押さえる論点
- 競合のない市場を切り開く戦略をブルーオーシャン戦略として位置付け、消耗品で利益を確保するビジネスモデルを説明できる
- 戦略キャンバスの3つの競争要因からQ社が強化する重点戦略を読み取る
- IoTによる稼働データ収集が予防保守と故障部位把握にどうつながるかを整理する
- 「顧客の課題」「Q社のメリット」など設問が指定する主体を取り違えずに記述する
出題情報
- 出題
- 2023(R5)春 応用情報技術者 午後 問2
- 配点
- 20点満点
- 模範解答
- 公表(設問ごとに掲載)
出題趣旨・採点講評(IPA 公表)
昨今,今まで均衡していた市場に他業界の企業が新規参入してくることがあり,その場合には,競争が激化することが予想されるので,事業環境の変化を適切に認識し,その対応のための経営戦略を策定する必要がある。 本問では,電子機器製造販売会社におけるブルーオーシャン戦略策定を題材に,経営戦略策定に関する基本的な知識,及び理解を問う。
問2では,電子機器製造販売会社におけるブルーオーシャン戦略策定を題材に,経営戦略策定に関する基本的な知識とその応用について出題した。全体として正答率はやや高かった。
問題本文
中堅の電子機器製造販売会社の経営戦略に関する次の記述を読んで,設問に答えよ。
Q社は,中堅の電子機器製造販売会社で,中小のスーパーマーケット(以下,スーパーという)を顧客としている。Q社の主力製品は,商品管理に使用するバーコードを印字するラベルプリンター,及びバーコードを印字する商品管理用のラベル(以下,バーコードラベルという)などの消耗品である。さらに,技術を転用してバーコード読取装置(以下,バーコードリーダーという)も製造販売している。
顧客がバーコードラベルを使用する場合は,商品に合った大きさ,厚さ,及び材質のバーコードラベルが必要になり,これに対応してラベルプリンターの設定が必要になる。商品ごとに顧客の従業員がマニュアルを見ながら各店舗でラベルプリンターの画面から操作して設定しているが,続々と新商品が出てくる現在,この設定のスキルの習得は,慢性的な人手不足に悩む顧客にとって負担となっている。
〔現在の経営戦略〕
Q社では,ラベルプリンターの機種を多数そろえるとともに,ラベルプリンター及びバーコードリーダーと連携して商品管理や消耗品の使用量管理などを支援するソフトウェアパッケージ(以下,Q社パッケージという)を業界で初めて開発して市場に展開し,①競合がない市場を切り開く経営戦略を掲げ,次に示す施策に基づき積極的に事業展開して業界での優位性を保っている。
- 顧客の従業員がQ社パッケージのガイド画面から操作して,接続されている全ての店舗のラベルプリンターの設定を一度に変更することで,これまでと比べて負担を軽減できる。さらに②顧客の依頼に応じて,ラベルプリンターの設定作業を受託する。
- ラベルプリンターの販売価格は他社より抑え,バーコードラベルなどの消耗品の料金体系は,Q社パッケージで集計した使用量に応じたものとする。
- 毎年,従来機種を改良したラベルプリンターを開発し,ラベルプリンターが有する様々な便利な機能を最大限活用できるように,Q社パッケージの機能を拡充する。
これらの施策の実施によって,Q社は,aビジネスモデルを実現し,価格設定や顧客への対応などが受け入れられて,リピート受注を確保でき,業界平均以上の収益性を維持している。
〔現在の問題点〕
一方で,今後も業界での優位性を維持するには次の問題もある。
- 最近開発したラベルプリンターで,設置される環境や操作性などについて,顧客ニーズの変化を十分に把握しきれておらず,顧客満足度が低い機種がある。
- ラベルプリンターは定期的に予防保守を行い,部品を交換しているが,交換する前に故障が発生してしまうことがある。故障が発生した場合のメンテナンスは,顧客の担当者から故障連絡を受けて,高い頻度で発生する故障の修理に必要な部品を持って要員が現場で対応している。しかし,故障部位の詳細な情報は事前に把握できず,修理に必要な部品を持っていない場合は,1回の訪問で修理が完了せず,顧客の業務に影響が出たことがある。また,複数の故障連絡が重なるなど,要員の作業の繁閑が予測困難で,要員が計画的に作業できずに苦慮している。
- 多くの顧客では,消費期限が近くなった商品の売れ残りが発生しそうな場合には,消費期限と売れ残りの見通しから予測した時刻に,値引き価格を印字したバーコードラベルを重ねて貼っている。食品の取扱いが多い顧客からは,顧客の戦略目標の一つである食品廃棄量削減を達成するために,値引き価格を印字したバーコードラベルを貼る適切な時刻を通知する機能を情報システムで提供するよう要望を受けているが,現在のQ社パッケージで管理するデータだけでは対応できない。
- ラベルプリンターの製造コストは業界では平均的だが,バーコードリーダーは,開発に多くの要員を割かれていて製造コストは業界での平均よりも高い。バーコードリーダーの製造販売において,他社と差別化できておらず,販売価格を上げられないので利益を確保できていない。
- ラベルプリンターでは,スーパーを顧客とする市場が飽和状態になりつつある中で,大手の事務機器製造販売会社のS社がラベルプリンターを開発して,スーパーを顧客とする事務機器の商社を通して大手のスーパーに納入した。S社は,スーパーとの直接的な取引はないが,今後,Q社が事業を展開している中小のスーパーを顧客とする市場にも進出するおそれが出てきた。
将来に備えて経営戦略を強化することを考えたQ社のR社長は,外部企業へ依頼して,Q社が製造販売する製品と提供するサービスに関する調査を行った。
〔経営戦略の強化〕
調査の結果,R社長は次のことを確認した。
- ラベルプリンターの開発において,顧客ニーズの変化に素早く対応して他社との差別化を図らなければ,顧客満足度が下がり業界での優位性が失われる。
- メンテナンス対応において,故障による顧客業務への影響を減らせば顧客満足度が上がる。顧客満足度を上げれば,既存顧客からのリピート受注率が高まる。
- 顧客満足度を上げるためには,製品開発力及びメンテナンス対応力を強めることに加えて,顧客が情報システムに求める機能の提供力を強めることが必要である。
- バーコードリーダーは,Q社のラベルプリンターやQ社パッケージの製造販売と競合せず,POS端末及び中小のスーパーで定評のある販売管理ソフトウェアパッケージを製造販売するU社から調達できる。
そして,Q社及びS社の現状に対して,競争要因別の顧客から見た価値の相対的な高さと,R社長が強化すべきと考えたQ社の計画を図1に示す戦略キャンバス(抜粋)にまとめた。

図の説明テキスト
図1 R社長が考えた戦略キャンバス(抜粋)
縦軸は「高」から「低」までの価値の相対的な高さを表し、中間に点線が引かれている。横軸には競争要因として左から「ラベルプリンターの製品開発力」、「メンテナンス対応力」、「情報システムの提供力」が配置されている。
凡例には「☆ Q社の計画」、「● Q社の現状」、「△ S社の現状」が示されている。
各項目のプロット位置は以下の通り。
・ラベルプリンターの製品開発力:Q社の計画(☆)とS社の現状(△)が中間の点線上、Q社の現状(●)が「低」の線上。
・メンテナンス対応力:S社の現状(△)が「高」の線上、Q社の計画(☆)とQ社の現状(●)が中間の点線上。
・情報システムの提供力:Q社の計画(☆)が「高」の線上、Q社の現状(●)が中間の点線と「高」の線の中間付近、S社の現状(△)が「低」の線上。
R社長は戦略キャンバス(抜粋)に基づいて,業界での優位性を維持するために社内の幹部と次に示す重点戦略をまとめた。
(1) ラベルプリンターの製品開発力
ラベルプリンターの製品開発において,顧客のニーズを聞き,迅速にラベルプリンターの試作品を開発して顧客に確認してもらうことで,従来よりも的確にニーズを取り込めるようにする。
ラベルプリンターの試作や顧客確認などの開発段階での業務量が増えることになるが,b。これによって,開発要員を増やさないことと製品開発力を強化することとの整合性を確保する。
(2) メンテナンス対応力
R社長は,メンテナンス対応の要員数を変えず,③メンテナンス対応力を強化して顧客満足度を上げることを考えた。具体的には,④Q社パッケージが,インターネット経由で,Q社のラベルプリンターの稼働に関するデータ,及びモーターなどの部品の劣化の兆候を示す電圧変化などのデータを収集して適宜Q社に送信する機能を実現する。
(3) 情報システムの提供力
Q社の業界での優位性を更に高めるために,⑤SDGsの一つである “つくる責任,つかう責任” に関して,顧客が食品の廃棄量の削減を達成するための支援機能など,Q社パッケージの機能追加を促進する。このために,U社と連携して,Q社パッケージとU社の販売管理ソフトウェアパッケージとを連動させる。
設問と解答・解説
設問1
〔現在の経営戦略〕について答えよ。
(1)
本文中の下線①について,Q社が実行している戦略を解答群の中から選び,記号で答えよ。
模範解答
選択肢エ: ブルーオーシャン戦略
配点 2点
解説
正解の根拠
本文中の下線①が示す「これまで競争がなかった新たな市場を切り開く戦略」は、ブルーオーシャン戦略の説明です。競争の激化が予想される事業環境において、競争のない未開拓市場(ブルーオーシャン)を見出し、高付加価値と低コストを両立させる戦略を指します。
各選択肢の解説
- ア: コストリーダーシップ戦略は、競合他社よりも低いコストを実現することで優位性を保つ戦略であり、不適切です。
- イ: 市場開拓戦略は、既存の製品を新たな市場(顧客層や地域)に投入する戦略であり、新市場を自ら「切り開く」ブルーオーシャン戦略とは異なります。
- ウ: フォロワー戦略は、市場のリーダー企業を模倣し、開発コストを抑えつつ一定のシェアを獲得する戦略であり、不適切です。
- エ: 正解です。
(2)
本文中の下線②について,Q社が設定作業を受託する背景にある顧客の課題は何か。25字以内で答えよ。
模範解答
設定スキルの習得に人手を割けないこと
採点基準(配点 3点)
知識・理解度(内容)(2点)
- 2点: 事業環境の変化を適切に認識し経営戦略を策定する前提として、顧客側の課題(Q社の課題や顧客の要望ではない)である「設定スキルの習得に人手を割けないこと」を正確に把握できている。
- 1点: 顧客の課題について触れられているが、要素が一部不足している、または表現がやや不正確である。
- 0点: 顧客の課題ではなくQ社の課題や顧客の要望を答えているなど、的外れな内容である。
論理性(構造)(1点)
- 1点: 文意が明確で、日本語として自然な構成となっている。
- 0点: 文脈が破綻している、または意味が通じない。
解説
正解の根拠
経営戦略策定の前提として、市場や顧客の状況を正しく認識する必要があります。Q社が設定作業を受託するのは、顧客側に設定作業を行うだけのリソースや余裕がないためです。具体的には「設定スキルの習得に人手を割けないこと」が顧客の課題として挙げられます。
高得点のポイント
- 顧客の課題であること(Q社自身の課題や、顧客の単なる要望を記述しないこと)。
- 「設定スキル」の習得に対して、「人手を割けない」というリソース不足の状況を明確に記述すること。
(3)
本文中の 空欄 a に入れる適切な字句を解答群の中から選び,記号で答えよ。
模範解答
選択肢イ: バーコードラベルなどの消耗品で利益を確保する
配点 2点
解説
正解の根拠
Q社が展開するビジネスモデルは、機器本体(パッケージやプリンター)の価格を抑えて普及させ、継続的に消費されるバーコードラベルなどの消耗品で利益を確保するというものです。これは事業環境の変化に対応するための有効な収益モデルです。
各選択肢の解説
- ア: パッケージの利益で消耗品の赤字を補填するモデルは、継続的な利益確保が難しく不適切です。
- イ: 正解です。消耗品で継続的に利益を確保するビジネスモデルです。
- ウ: 消耗品を安く販売してリピート受注を確保しても、利益が確保できなければ事業として成立しないため不適切です。
- エ: 本体(ラベルプリンター)の利益で消耗品の赤字を補填する戦略であり、継続的な収益化の観点から不適切です。
設問1(2)は,正答率が平均的であり,経営戦略策定の前提となる顧客の課題についてよく理解されていることがうかがえたが,一方で,顧客の課題ではなく,Q社の課題や顧客の要望を述べた解答が散見された。設問をよく読み,求められていることを理解した上で解答してほしい。
設問2
〔経営戦略の強化〕について答えよ。
(1)
本文中の 空欄 b に入れる適切な字句を解答群の中から選び,記号で答えよ。
模範解答
選択肢イ: バーコードリーダーの開発を中止し,開発要員をラベルプリンターの開発に振り向ける
配点 2点
解説
正解の根拠
競争の激化が予想される事業環境において、Q社は自社の強みであるラベルプリンターなどに経営リソースを集中させる必要があります。そのため、他社との優位性を高めるためには、採算性が低下している、あるいは強みを発揮しにくいバーコードリーダーの開発を中止し、開発要員をラベルプリンターの開発に振り向けることが適切な経営戦略となります。
各選択肢の解説
- ア: Q社の強みであるパッケージの販売を中止することは、競争優位性を失うため不適切です。
- イ: 正解です。リソースの選択と集中を適切に行う戦略です。
- ウ: メンテナンス要員を開発に振り向けると、顧客サポートの品質低下を招くため不適切です。
- エ: 機種を減らして開発要員を減らすことは、単なる縮小均衡であり、事業環境の変化への積極的な対応戦略とは言えません。
(2)
模範解答
リピート受注率を高めること
採点基準(配点 3点)
正確性(内容)(3点)
- 3点: 事業環境の変化を踏まえた経営戦略の強化として、指定された〔経営戦略の強化〕中の字句を用い、「リピート受注率を高めること」を正確に抜き出し・構成できている。
- 1点: 指定された字句は用いられているが、不要な文字が含まれている、あるいは文末の結びが不適切である。
- 0点: 指定された字句が用いられていない、または的外れな内容である。
解説
正解の根拠
R社長の狙いは、経営戦略の強化として、消耗品ビジネスの肝である継続的な収益基盤を確立することです。本文中の〔経営戦略の強化〕に記載されている字句を用いると、消耗品のリピート受注率を高めることがその目的に該当します。
高得点のポイント
- 問題文の指定通り、〔経営戦略の強化〕中の字句を用いていること。
- 消耗品ビジネスにおいて最も重要な「リピート受注率」を向上させるという目的を端的に表現していること。
(3)
本文中の下線④について,顧客の業務への影響を減らすために,Q社において可能となることを二つ挙げ,それぞれ15字以内で答えよ。(1つ目)
模範解答
タイムリーな予防保守
採点基準(配点 2点)
知識・理解度(内容)(1点)
- 1点: 経営戦略策定における機能強化の要件として、現状の機能ではなく「タイムリーな予防保守」を正確に挙げることができている。
- 0点: 現状の機能を挙げているなど、新たな要件を正しく洗い出せていない。
論理性(構造)(1点)
- 1点: 簡潔かつ論理的に表現されている。
- 0点: 意味が通じない表現である。
解説
正解の根拠
ソフトウェアパッケージに対する機能強化によって他社との優位性を高めるためには、新たに追加する機能の要件を正しく洗い出すことが重要です。顧客の業務への影響を減らすために可能となることの一つは、機器の稼働状況や消耗度合いを把握し、故障する前に対応するタイムリーな予防保守です。
高得点のポイント
- 追加する新機能によって実現する事項であり、現状の機能と混同していないこと。
- 事前に保守を行う「タイムリーな予防保守」という要素を的確に抽出していること。
(4)
本文中の下線④について,顧客の業務への影響を減らすために,Q社において可能となることを二つ挙げ,それぞれ15字以内で答えよ。(2つ目)
模範解答
詳細な故障部位の把握
採点基準(配点 2点)
知識・理解度(内容)(1点)
- 1点: 経営戦略策定における機能強化の要件として、現状の機能ではなく「詳細な故障部位の把握」を正確に挙げることができている。
- 0点: 現状の機能を挙げているなど、新たな要件を正しく洗い出せていない。
論理性(構造)(1点)
- 1点: 簡潔かつ論理的に表現されている。
- 0点: 意味が通じない表現である。
解説
正解の根拠
顧客の業務への影響を減らすために可能となるもう一つの要素は、機器のログやステータス情報から、どこが故障しているのかを事前に正確に把握することです。これにより、迅速な復旧作業が可能となります。すなわち詳細な故障部位の把握が挙げられます。
高得点のポイント
- 追加機能の要件として、現状の機能ではなく新たなメリットを記載していること。
- 障害発生時に迅速な対応を可能とする「詳細な故障部位の把握」について記述していること。
(5)
また,それらによって,Q社にとって,どのようなメリットがあるか。〔現在の問題点〕を参考に,15字以内で答えよ。
模範解答
要員が計画的に作業できる。
採点基準(配点 2点)
知識・理解度(内容)(1点)
- 1点: 事業環境の変化に対応するための経営戦略として、Q社側のメリットである「要員が計画的に作業できる」ことを正確に把握できている。
- 0点: Q社ではなく顧客側のメリットを答えているなど、的外れな内容である。
論理性(構造)(1点)
- 1点: 文意が明確で、自然な日本語構成となっている。
- 0点: 文脈が破綻している、または意味が通じない。
解説
正解の根拠
タイムリーな予防保守や詳細な故障部位の把握が可能になることで、Q社側にも大きなメリットが生じます。〔現在の問題点〕を解消する形として、突発的な障害対応による要員のスケジュール調整の難しさが改善され、要員が計画的に作業できるようになり、リソースの最適化が図れます。
高得点のポイント
- 顧客側ではなく、Q社にとってのメリットを記載していること。
- 〔現在の問題点〕を踏まえ、「要員が計画的に作業できる」という業務効率化の観点が含まれていること。
(6)
本文中の下線⑤の支援機能として,情報システムで提供する機能は何か。35字以内で答えよ。
模範解答
値引き価格を印字したバーコードラベルを貼る適切な時刻を通知する機能
採点基準(配点 2点)
知識・理解度(内容)(1点)
- 1点: 経営戦略策定における機能強化の要件として、現状の機能ではなく「値引き価格を印字したバーコードラベルを貼る適切な時刻を通知する機能」という新たな支援機能を正確に洗い出せている。
- 0点: 現状の機能を挙げている、あるいは必要な要素が欠落している。
論理性(構造)(1点)
- 1点: 文意が明確で、自然な日本語構成となっている。
- 0点: 文脈が破綻している、または意味が通じない。
解説
正解の根拠
他業界からの新規参入など競争激化に対応するための機能強化として、店舗業務の効率化や販売促進に直結する機能が求められます。下線⑤の支援機能としては、単にラベルを印刷するだけでなく、値引き価格を印字したバーコードラベルを貼る適切な時刻を通知する機能が、情報システムとして提供すべき新たな要件となります。
高得点のポイント
- 単なる現状の機能ではなく、新たに追加する機能の要件を正しく洗い出せていること。
- 「適切な時刻を通知する機能」と、その目的である「値引き価格を印字したバーコードラベルを貼る」ことが35字以内で過不足なくまとまっていること。
設問2(4)は,正答率がやや高かったが,Q社パッケージに追加する機能ではなく,現状の機能を解答した受験者も見受けられた。ソフトウェアパッケージに対する機能強化の促進によって他社との優位性を高めていくためには,新たに追加する機能の要件を正しく洗い出すことが重要であることを理解してほしい。