令和3年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問8

あるプロジェクトは4月から9月までの6か月間で開発を進めており,現在のメンバ全員が9月末まで作業すれば完了する見込みである。しかし,他のプロジェクトで発生した緊急の案件に対応するために,8月初めから,4人のメンバがプロジェクトから外れることになった。9月末に予定どおり開発を完了させるために,7月の半ばからメンバを増員する。条件に従うとき,人件費は何万円増加するか。

〔条件〕

  • 元のメンバと増員するメンバの,プロジェクトにおける生産性は等しい。
  • 7月の半ばから7月末までの0.5か月間,元のメンバ4人から増員するメンバに引継ぎを行う。
  • 引継ぎの期間中は,元のメンバ4人と増員するメンバはプロジェクトの開発作業を実施しないが,人件費は全額をこのプロジェクトに計上する。
  • 人件費は,1人月当たり100万円とする。
解答・解説

正解: ウ. 450

プロジェクトの要員変更に伴う人件費の増加額を計算します。

1. 補うべき開発作業量の算出

  • 8月初めから9月末までの2か月間、4人のメンバがプロジェクトから外れるため、本来予定していた開発作業量は 4人×2か月=8人月4 \text{人} \times 2 \text{か月} = 8 \text{人月} となります。
  • さらに、7月半ばから7月末までの0.5か月間は引継ぎを行うため、この期間、元のメンバ4人は開発作業を実施しません。これにより失われる開発作業量は 4人×0.5か月=2人月4 \text{人} \times 0.5 \text{か月} = 2 \text{人月} です。
  • したがって、増員するメンバが補うべき開発作業量の合計は 8+2=10人月8 + 2 = 10 \text{人月} となります。

2. 必要な増員メンバ数の算出

  • 増員するメンバは、7月半ばから7月末までの0.5か月間は引継ぎを受け、実際の開発作業を行うのは8月初めから9月末までの2か月間です。
  • この2か月間で10人月の開発作業を完了させるために必要な人数は、10人月÷2か月=5人10 \text{人月} \div 2 \text{か月} = 5 \text{人} となります。

3. 人件費の増加額の算出

  • 新たに追加で発生する人件費は、増員メンバ5人分の7月半ばから9月末まで(2.5か月間)の人件費です。
    5人×2.5か月=12.5人月5 \text{人} \times 2.5 \text{か月} = 12.5 \text{人月}
  • 一方で削減される人件費は、プロジェクトから外れる元のメンバ4人分の8月初めから9月末まで(2か月間)の人件費です。
    4人×2か月=8人月4 \text{人} \times 2 \text{か月} = 8 \text{人月}
    ※7月半ばからの0.5か月間は引継ぎのためプロジェクトに留まり人件費が計上されるため、削減対象にはなりません。
  • 差し引きした人件費の増加分は 12.5−8=4.5人月12.5 - 8 = 4.5 \text{人月} となります。
  • 1人月当たり100万円であるため、増加する人件費は 4.5人月×100万円=450万円4.5 \text{人月} \times 100 \text{万円} = 450 \text{万円} です。

よって、正解は ウ となります。

各選択肢の解説

  • ア: 元のメンバ4人が引継ぎ期間中に開発作業を行えないことによる遅れ(2人月分)を考慮せず、補うべき作業量を8人月、必要な増員メンバを4人と誤って計算した場合の値(4人×2.5か月−4人×2か月=2人月=200万円4 \text{人} \times 2.5 \text{か月} - 4 \text{人} \times 2 \text{か月} = 2 \text{人月} = 200 \text{万円})です。
  • イ: 人件費の増加分を計算する際、元のメンバ4人が7月後半もプロジェクトに残り人件費が計上されることを考慮せず、増員期間と同じ2.5か月分が丸ごと削減されると誤って計算した場合の値(12.5人月−4人×2.5か月=2.5人月=250万円12.5 \text{人月} - 4 \text{人} \times 2.5 \text{か月} = 2.5 \text{人月} = 250 \text{万円})です。
  • ウ: 正解です。
  • エ: 人件費の算出において、不要な加算など計算を誤った値です。

Spineチーム