令和5年度 春期 ITサービスマネージャ試験 午前II 問題 問24

テクノロジネットワークシステム構成

この問題は2023(R5)春 ITサービスマネージャ 午前IIに出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

本ページの問題文・選択肢は、原本の体裁を Web 表示用に正規化しています(改行・記号・数式・図表参照の調整)。設問の趣旨および正解に影響する変更は加えていません。

図のネットワーク構成のシステムにおいて,同じメッセージ長のデータをホストコンピュータとの間で送受信した場合のターンアラウンドタイムは,端末Aでは100ミリ秒,端末Bでは820ミリ秒であった。上り,下りのメッセージ長は同じ長さで,ホストコンピュータでの処理時間は端末A,端末Bのどちらから利用しても同じとするとき,端末Aからホストコンピュータへの片道の伝送時間は何ミリ秒か。ここで,ターンアラウンドタイムは,端末がデータを回線に送信し始めてから応答データを受信し終わるまでの時間とし,伝送時間は回線速度だけに依存するものとする。

ネットワーク構成のシステム図
図の説明テキスト

ネットワーク構成のシステム図。左側に「ホストコンピュータ」、右側に「端末 A」と「端末 B」の四角い枠が配置されている。「ホストコンピュータ」と「端末 A」を結ぶ線の上には「回線速度 1Gビット/秒」と記載されている。「ホストコンピュータ」と「端末 B」を結ぶ線の上には「100Mビット/秒」と記載されている。

解答・解説を読む

正解: 選択肢

本問は、回線速度と伝送時間、処理時間の関係から連立方程式を立てて解く問題です。

ターンアラウンドタイムは、端末がデータを送信し始めてから応答データを受信し終わるまでの時間を指します。問題文の条件より、ターンアラウンドタイムは「往復の伝送時間 + ホストコンピュータでの処理時間」となります。

端末Aの片道の伝送時間を TT(ミリ秒)、ホストコンピュータの処理時間を PP(ミリ秒)と置きます。
上り・下りのメッセージ長は同じであるため、往復の伝送時間は 2T2T となります。
したがって、端末Aのターンアラウンドタイムは以下のように表せます。
2T+P=1002T + P = 100 …①

(※問題文にある「図のネットワーク構成」において、一般的な出題例として端末Aの回線速度が 1Mbps、端末Bの回線速度が 100kbps などのように、速度比が 10:1 になっているものと仮定します。伝送時間は回線速度に反比例するため、端末Bの伝送時間は端末Aの10倍になります)

端末Bの片道の伝送時間は 10T10T となるため、往復の伝送時間は 20T20T となります。
したがって、端末Bのターンアラウンドタイムは以下のように表せます。
20T+P=82020T + P = 820 …②

式②から式①を引いて PP を消去します。
(20T+P)(2T+P)=820100(20T + P) - (2T + P) = 820 - 100
18T=72018T = 720
T=40T = 40

よって、端末Aからホストコンピュータへの片道伝送時間は 40ミリ秒 と求められます。なお、ホストコンピュータの処理時間 PP1002×40=20100 - 2 \times 40 = 20 ミリ秒となります。

各選択肢の解説

  • ア 10: 誤り。往復の考慮漏れや、回線速度比を取り違えた計算ミスによる数値です。
  • イ 20: 誤り。ホストコンピュータの処理時間を片道伝送時間と混同してしまった場合に導かれる数値です。
  • ウ 30: 誤り。方程式の立式や四則演算の過程における計算ミスによって導かれる数値です。
  • エ 40: 正解。方程式を正しく立式し、解くことで求められる値です。