令和6年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問17
テクノロジシステム開発技術モデリング記法(UML・DFD・状態遷移)
並列に生起する事象の間の同期を表現することが可能な,ソフトウェアの要求モデルはどれか。
解答・解説
正解: ウ. ペトリネットモデル
正解は ウ(ペトリネットモデル) です。
ペトリネットモデル は、システム内の事象の依存関係を記述するための数学的モデリング手法です。特に、並列(並行)に生起する事象の間の同期 や競合を表現・解析するのに適しています。プレース、トランジション、トークンなどの要素を用いて、システムの動的な振る舞いをグラフィカルにモデル化することができます。
各選択肢の解説
- ア(E-Rモデル):データベース設計において、データの 実体(Entity) と実体間の 関連(Relationship) を表現するためのデータモデルです。事象の同期の表現には使われません。
- イ(データフローモデル):システムにおける入力から出力までの データの流れ や処理プロセスを視覚的に表現するモデルです。並列処理の同期を表現するのには適していません。
- ウ(ペトリネットモデル):並列処理や非同期事象のモデリングに適しており、事象の同期を表現可能です。これが正解となります。
- エ(有限状態機械モデル):システムが取り得る有限個の 状態 と、イベントに応じた 状態間の遷移 を表現するモデルです。順次的な状態変化の記述には適していますが、複数の事象が並行して進むシステムにおける同期の表現には不向きです。