昭和63年度 宅地建物取引主任者資格試験 問3
権利関係時効
時効に関する次の記述のうち, 民法の規定によれば, 正しいものはどれか。
解答・解説
正解: 2. 時効が完成したときは, その効力は, 起算日に遡る。
本問は、民法における時効の効力に関する問題です。民法第144条によれば、「時効の効力は、その起算日にさかのぼる」と規定されています。したがって、時効が完成すると、権利の取得や消滅の効果は起算日に遡及して生じます。これにより選択肢2が正しい記述となります。
各選択肢の解説
- 選択肢1: 誤り。時効により取得することのできる権利は、所有権のみではありません。所有権以外の財産権(例えば、地上権、地役権、賃借権など)も、要件を満たせば取得時効の対象となります(民法第163条)。
- 選択肢2: 正しい。民法第144条の規定通り、時効が完成したときは、その効力は起算日に遡ります。
- 選択肢3: 誤り。時効の更新(旧法における中断)は、当事者の請求(裁判上の請求など)によるほか、強制執行、差押え、仮差押え、仮処分、または権利の承認などによっても生じます。したがって「のみ」とする記述は誤りです。
- 選択肢4: 誤り。確定判決で確定した権利であっても、永遠に存続するわけではありません。確定判決によって確定した権利の消滅時効期間は、10年と定められています(民法第169条)。したがって、時効によって消滅することがあります。