平成6年度 宅地建物取引主任者資格試験 問 50

甲県知事の免許を受けた宅地建物取引業者Aの免許の取消しに関する次の記述のうち, 宅地建物取引業法の規定によれば, 誤っているものはどれか。

解答・解説

正解: 3. Aが免許を受けてから1年以内に事業を開始しない場合において, Aに相当の理由があるときは, 甲県知事は, Aの免許を取り消すことができない。

本問は、宅地建物取引業法の規定における免許の取消しに関する理解を問う問題です。

正解は選択肢3です。

宅地建物取引業者が免許を受けてから1年以内に事業を開始しない場合、免許権者はその免許を取り消さなければなりません(必要的取消事由)。この規定には「相当の理由があるとき」といった例外規定は設けられていないため、理由のいかんを問わず免許取消しの対象となります。

各選択肢の解説

  • 1: 正しい
    宅地建物取引業者の役員が宅地建物取引業法に違反して罰金刑に処せられた場合、その法人は免許の欠格要件に該当することになります。免許権者(甲県知事)は、業者が欠格要件に該当した場合には、その免許を取り消さなければなりません(必要的取消事由)。
  • 2: 正しい
    甲県知事から免許を受けた業者Aが乙県内で不正な行為をした場合、乙県知事は業者Aに対して指示処分や業務停止処分を行うことはできます。しかし、免許の取消処分を行うことができるのは、当該業者に免許を与えた免許権者(甲県知事)のみです。したがって、乙県知事が免許を取り消すことはできません。
  • 3: 誤り(正解肢)
    上述の通り、免許を受けてから1年以内に事業を開始しないことは必要的取消事由に該当します。事業を開始しないことについて「相当の理由」があったとしても、甲県知事は免許を取り消さなければなりません。
  • 4: 出題当時は正しい
    不正の手段により免許を取得した等の理由で、知事が宅地建物取引業者の免許を取り消したときは、その旨を公報に公告しなければなりません。

現行法での扱い(2026年4月1日時点)

出題当時の宅地建物取引業法施行規則では、都道府県知事の免許取消処分の公告は当該都道府県の公報により行うとされていました。その後の改正により、公告方法は「公報又はウェブサイトへの掲載その他の適切な方法」となりました。そのため、公報での公告に限定する選択肢4の記述は現在では誤りとなります。現行法において誤っている記述は選択肢3と4となり、正解は複数になります。

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