令和7年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問11

テクノロジシステム構成

この問題は2025(R7)春 応用情報技術者 午前に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

本ページの問題文・選択肢は、原本の体裁を Web 表示用に正規化しています(改行・記号・数式・図表参照の調整)。設問の趣旨および正解に影響する変更は加えていません。

マルチプロセッサによる並列処理で得られる高速化率(単一プロセッサのときと比べた倍率)EE を,次の式によって評価する。r=0.9r = 0.9 のアプリケーションの高速化率が r=0.3r = 0.3 のものの3倍となるのは,プロセッサが何台のときか。

ここで,

  • nn:プロセッサの台数(1n1 \leqq n
  • rr:対象とする処理のうち,並列化が可能な部分の割合(0r10 \leqq r \leqq 1

とし,並列化に伴うオーバーヘッドは考慮しないものとする。

マルチプロセッサによる並列処理の高速化率 E を求める数式
図の説明テキスト

E = 1 / (1 - r + r/n)

解答・解説を読む

正解: 選択肢

マルチプロセッサシステムにおける並列処理の高速化率は、アムダールの法則を用いて計算します。

高速化率 EE は、プロセッサ台数を nn、並列化可能な部分の割合を rr としたとき、以下の式で表されます。

E=1(1r)+rnE = \frac{1}{(1 - r) + \frac{r}{n}}

この式を用いて、r=0.9r = 0.9 および r=0.3r = 0.3 の場合の高速化率をそれぞれ求めます。

  1. r=0.9r = 0.9 の場合

E0.9=1(10.9)+0.9n=10.1+0.9n=10nn+9E_{0.9} = \frac{1}{(1 - 0.9) + \frac{0.9}{n}} = \frac{1}{0.1 + \frac{0.9}{n}} = \frac{10n}{n + 9}

  1. r=0.3r = 0.3 の場合

E0.3=1(10.3)+0.3n=10.7+0.3n=10n7n+3E_{0.3} = \frac{1}{(1 - 0.3) + \frac{0.3}{n}} = \frac{1}{0.7 + \frac{0.3}{n}} = \frac{10n}{7n + 3}

問題の条件より、「r=0.9r = 0.9 の高速化率が r=0.3r = 0.3 のものの3倍」であるため、以下の等式が成り立ちます。

10nn+9=3×10n7n+3\frac{10n}{n + 9} = 3 \times \frac{10n}{7n + 3}

プロセッサ台数 n1n \geqq 1 より 10n010n \neq 0 なので、両辺を 10n10n で割って整理します。

1n+9=37n+3\frac{1}{n + 9} = \frac{3}{7n + 3}

7n+3=3(n+9)7n + 3 = 3(n + 9)

7n+3=3n+277n + 3 = 3n + 27

4n=244n = 24

n=6n = 6

よって、プロセッサの台数は 6台 となります。

各選択肢の解説

  • ア (3): n=3n=3 のとき、E0.9=3012=2.5E_{0.9} = \frac{30}{12} = 2.5E0.3=3024=1.25E_{0.3} = \frac{30}{24} = 1.25 となり、2倍となるため誤りです。

  • イ (4): n=4n=4 のとき、E0.9=40133.07E_{0.9} = \frac{40}{13} \approx 3.07E0.3=40311.29E_{0.3} = \frac{40}{31} \approx 1.29 となり、約2.38倍となるため誤りです。

  • ウ (5): n=5n=5 のとき、E0.9=50143.57E_{0.9} = \frac{50}{14} \approx 3.57E0.3=50381.31E_{0.3} = \frac{50}{38} \approx 1.31 となり、約2.71倍となるため誤りです。

  • エ (6): n=6n=6 のとき、E0.9=6015=4E_{0.9} = \frac{60}{15} = 4E0.3=6045=43E_{0.3} = \frac{60}{45} = \frac{4}{3} となり、ちょうど3倍となるため 正解 です。