令和4年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問13
テクノロジシステム構成データベースサービスマネジメントシステム運用・ファシリティ
システムAとシステムBのフルバックアップのデータ量は,それぞれ400Gバイトと600Gバイトである。次の条件でバックアップデータを磁気テープに記録する場合に,システムAとシステムBとで必要となる磁気テープの本数は,それぞれ最少で何本か。
〔条件〕
- 毎週,日曜日にフルバックアップを行った後,月曜日から土曜日までは毎日,差分バックアップを行う。この1週間分のデータをバックアップデータの1世代として管理する。
- バックアップデータは,3世代分を確保する。
- 1本の磁気テープには複数の世代のバックアップデータが記録できる。
- 1世代のバックアップデータは,複数の磁気テープにまたがって記録できる。
- 1週間分の差分バックアップのデータ量の合計は,フルバックアップのデータ量の25%である。
- 1本の磁気テープに記録できるデータ量は,1,000Gバイトである。
- 不要になったバックアップデータだけとなった磁気テープは,再利用する。
- 磁気テープ中の,ブロック間の使用できないギャップ領域は考慮しない。

図の説明テキスト
システムAとシステムBの磁気テープの本数を選択する表
| システムAの磁気テープの本数 | システムBの磁気テープの本数 | |
|---|---|---|
| ア | 2 | 3 |
| イ | 2 | 4 |
| ウ | 3 | 4 |
| エ | 3 | 5 |
解答・解説
正解: ウ. システムAの磁気テープの本数: 3,システムBの磁気テープの本数: 4
本設問は、バックアップ運用の条件に基づいて必要な磁気テープの最少本数を求める問題です。1世代あたりのデータ量を算出した上で、磁気テープへの書き込みと再利用条件をシミュレーションして解きます。
1. 1世代あたりのデータ量の計算
1世代は「フルバックアップ1回分」と「差分バックアップ1週間分(フルバックアップの25%)」で構成されます。
- システムA:
- システムB:
2. 磁気テープの再利用条件
- バックアップデータは3世代分を確保する必要があります。したがって、第4世代の記録が完了して初めて第1世代のデータが不要になります。
- 「不要になったバックアップデータだけとなった磁気テープは再利用する」という条件から、一部でも有効な世代のデータが残っているテープは上書き(再利用)できません。
3. 各システムのシミュレーション
テープ1本あたりの容量は です。
【システムAのシミュレーション(1世代: 500Gバイト)】
- テープ1: 第1世代 (500GB) + 第2世代 (500GB) → 満杯
- テープ2: 第3世代 (500GB)
- ここまでで3世代を確保(テープ2本使用)。
- 次に第4世代を記録します。
- テープ2: 第4世代 (500GB) → 満杯
- 第4世代の記録完了後、第1世代が不要になりますが、テープ1には第2世代が残っているため再利用できません。
- 次に第5世代を記録します。
- テープ3: 第5世代 (500GB)
- 第5世代の記録完了後、第2世代が不要になります。ここでテープ1(第1・2世代)がすべて不要データとなり、初めて再利用可能となります。
したがって、システムAは最大で 3本 の磁気テープが必要です。
【システムBのシミュレーション(1世代: 750Gバイト)】
- テープ1: 第1世代 (750GB) + 第2世代の前半 (250GB) → 満杯
- テープ2: 第2世代の後半 (500GB) + 第3世代の前半 (500GB) → 満杯
- テープ3: 第3世代の後半 (250GB)
- ここまでで3世代を確保(テープ3本使用)。
- 次に第4世代を記録します。
- テープ3: 第4世代 (750GB) → 満杯
- 第4世代完了後、第1世代が不要になりますが、テープ1には第2世代が残っているため再利用できません。
- 次に第5世代を記録します。
- テープ4: 第5世代 (750GB)
- 第5世代完了後、第2世代が不要になります。これによりテープ1(第1・2世代)がすべて不要データとなり、再利用可能となります。
したがって、システムBは最大で 4本 の磁気テープが必要です。
以上の結果から、システムAは3本、システムBは4本となり、「ウ」が正解です。
各選択肢の解説
- ア: システムA(2本)、システムB(3本)としており誤りです。第1世代が不要になった直後に(同じテープに有効な世代が残っていても)テープを再利用できると誤認した場合の数値と考えられます。
- イ: システムAの必要本数を2本としており誤りです。
- ウ: 正解です。
- エ: システムBの必要本数を5本としており誤りです。