昭和63年度 宅地建物取引主任者資格試験 問17
法令上の制限国土利用計画法
国土利用計画法に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。
解答・解説
正解: 4. 国土利用計画法第23条第1項の規定に違反して,届出をしないで土地売買等の契約を締結したときは, 監視区域外の場合であっても, 6月以下の懲役に処せられることがある。
正解の理由
選択肢4が正しい記述です。
出題当時の国土利用計画法では、第23条第1項の届出(当時は契約締結前の届出)をしないで土地売買等の契約を締結した者は、6月以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられることとされていました。
各選択肢の解説
選択肢1:誤り
選択肢の記述(都市計画区域において、土地の投機的取引が相当範囲にわたり集中して行われ…)は、規制区域の指定要件です。監視区域は、「地価が急激に上昇し、又は上昇するおそれがあり、これによつて適正かつ合理的な土地利用の確保が困難となるおそれがあると認められる区域」について指定されます。選択肢2:誤り
都道府県知事が監視区域を指定しない場合であっても、国(国土交通大臣など)が知事に代わって自ら監視区域の指定を行うことができるという規定はありません(また、管轄は内閣総理大臣ではなく国土交通大臣です)。選択肢3:誤り
遊休土地の通知制度の対象となるのは、原則として規制区域内の許可を受けた土地や、事後届出をして取得した土地などです。監視区域内において事前届出をして取得した土地は、そもそも遊休土地制度の対象として規定されていません。したがって、監視区域の指定により届出対象面積が引き下げられたとしても、遊休土地の通知対象面積が自動的に引き下げられることはありません。
現行法での扱い(2026年4月1日時点)
出題当時は事前届出制が前提でした。しかし、平成10年の国土利用計画法改正(1998年9月1日施行)により事後届出制へ移行しました。そのため、現行法では契約締結の時点では違反にならず、締結後2週間以内に届け出たかどうかで処罰の可否が決まります。したがって、選択肢 4 は問題文だけでは正誤が決まらなくなり、現行法では正解が一つに定まりません。