令和6年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問5
マネジメント進捗管理スケジュールネットワーク・短縮技法
あるプロジェクトの作業が図のとおり計画されているとき,最短日数で終了するためには,作業Hはプロジェクトの開始から遅くとも何日経過した後に開始しなければならないか。

図の説明テキスト
プロジェクトの作業計画を示すアローダイアグラム(PERT図)。
左端の開始ノードから右端の終了ノードへ作業が矢印で示されている。各ノードは丸印で表され、実線矢印の上には作業名(A〜I)、下には所要日数が記載されている。点線の矢印はダミー作業を示す。
ノードの接続関係は以下の通り(N0を開始ノード、N6を終了ノードとする):
- N0から作業A(8日)でN1へ、作業B(5日)でN2へ、作業C(12日)でN3へ。
- N1から作業D(10日)でN4へ、作業F(8日)でN6へ。
- N2から作業E(9日)でN4へ。
- N4から作業G(12日)でN6へ。また、N4からN3へ向かうダミー作業(点線)がある。
- N3から作業H(5日)でN5へ。
- N5から作業I(4日)でN6へ。
図の右側には凡例が配置されており、「実線矢印の上に作業名、下に所要日数」、「点線矢印はダミー作業」であることが示されている。
解答・解説
正解: エ. 21
アローダイアグラム(PERT図)において、特定の作業の最遅開始日を求める問題です。
プロジェクトを最短日数で完了させるための限界スケジュールを把握するには、最早結合点時刻と最遅結合点時刻を順に計算します。
- 最早結合点時刻(前進計算)
開始点から終点に向かって、各作業の所要日数を足し合わせます。複数の経路が合流する結合点では、値が最大となる経路の計算結果を採用します。終点の最早結合点時刻が、プロジェクト全体の最短終了日数となります。
- 最遅結合点時刻(後退計算)
プロジェクト全体の最短終了日数を終点の最遅結合点時刻とし、そこから開始点に向かって逆算(引き算)します。複数の経路が分岐する結合点(逆算時には合流)では、値が最小となる経路の計算結果を採用します。
- 作業Hの最遅開始日の特定
作業Hの開始点となる結合点の最遅結合点時刻が、作業Hの開始が許容されるタイムリミット(遅くとも何日経過した後に開始しなければならないか)となります。正しい経路で後退計算を行うと、この日数は21日となります。
各選択肢の解説
ア (12): 誤り。逆算時に引き算を間違えたり、クリティカルパスを見落としたりした場合の誤答です。
イ (14): 誤り。作業B・Eの経路(5 + 9 = 14 日)だけで作業Hの直前の結合点の時刻を求め、作業A・Dの経路(8 + 10 = 18 日)を見落とした場合の値です。
ウ (18): 誤り。作業Hの最早開始日(作業A・D・ダミー作業の経路で 8 + 10 = 18 日)であり、遅くとも開始しなければならない日(最遅開始日)ではありません。
エ (21): 正解。プロジェクト全体の最短終了日数から正しく後退計算を行い導出された、作業Hの最遅開始日です。