宅建 平成2年度 試験 問46
宅建業法業務上の規制事務所・案内所と標識
甲県知事の免許を受けている宅地建物取引業者Aが,乙県内において20区画の宅地の分譲をすることとし, その販売の代理を乙県知事の免許を受けている宅地建物取引業者Bに依頼して, Bが乙県内に案内所を設置して業務を行うこととした。この場合, 宅地建物取引業法第50条第2項の規定による当該分譲に係る一団の宅地の所在する場所の届出(以下この問において「所在場所の届出」という。) 及び当該分譲に係る代理をする者の案内所の届出(以下この問において「案内所の届出」という。) に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。
解答・解説
正解: 4. 所在場所の届出はAが甲県知事及び乙県知事に, 案内所の届出はBが乙県知事に, それぞれしなければならない。
宅地建物取引業法第50条第2項の規定による案内所等の届出(業務場所の届出)に関する問題です。
宅建業者が一団の宅地建物の分譲(10区画以上または10戸以上)を行うにあたり、案内所等を設置して契約業務等を行う場合、業務を開始する日の10日前までに、以下の両方に届け出る必要があります。
- 自らの免許権者(国土交通大臣または都道府県知事)
- 案内所等の所在地を管轄する都道府県知事(管轄知事)
また、売主業者が他の宅建業者に販売の代理・媒介を依頼した場合、売主業者と代理・媒介業者のそれぞれが所定の届出を行う必要があります。
- A(売主業者・甲県知事免許)の「所在場所の届出」
出題当時は、売主であるAは、一団の宅地の所在する場所について届出義務を負っていました。届出先は、Aの免許権者である甲県知事と、分譲地の所在地を管轄する乙県知事の両方です。 - B(代理業者・乙県知事免許)の「案内所の届出」
案内所を設置するBは、当該案内所について届出義務を負います。届出先は、Bの免許権者である乙県知事と、案内所の所在地を管轄する乙県知事です。免許権者と管轄知事が同じであるため、乙県知事のみに届け出れば足ります。
各選択肢の解説
- 選択肢1: 誤り。Aの所在場所の届出は甲県知事(免許権者)だけでなく、乙県知事(管轄知事)にも行う必要があります。
- 選択肢2: 誤り。分譲に係る一団の宅地の所在場所の届出を行う義務があるのは、売主であるAです。代理業者のBではありません。
- 選択肢3: 誤り。Bの案内所の届出は、Bの免許権者かつ管轄知事である乙県知事のみに行えば足ります。甲県知事に届出を行う必要はありません。
- 選択肢4: 正解。出題当時は、Aは甲県知事および乙県知事に、Bは乙県知事にそれぞれ届出を行う必要がありました。
現行法での扱い(2026年4月1日時点)
出題当時は、案内所に加え、分譲地(一団の宅地)の所在する場所についても届出が必要でした。1995年4月19日公布・施行の法改正により、分譲地の所在場所の届出は不要となりました。現行法では案内所の届出のみが必要なため、全ての選択肢が誤りとなり、この問題に正解はありません。