平成21年度 宅地建物取引主任者資格試験 問 39

宅建業法自ら売主の8種制限手付金等の保全措置・手付額等の制限

この問題は2009年度(H21)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

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宅地建物取引業者Aは、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBとの間で、建築工事完了前の建物に係る売買契約(代金5,000万円)を締結した。当該建物についてBが所有権の登記をしていない場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に違反しないものはどれか。

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正解: 選択肢3

正解の根拠

本問は、宅地建物取引業者(以下「宅建業者」)が自ら売主となり、宅建業者でない者が買主となる未完成物件の売買契約における、宅建業法の「8種制限」(手付金の性質・額の制限、手付金等の保全措置など)に関する問題です。

選択肢3は、手付金の額の制限および手付金等の保全措置のいずれの規定にも違反しておらず、適法となります。

  • 手付金の額の制限:宅建業者は代金の20%(本件では 5,000万円×0.2=1,000万円5,000万円 \times 0.2 = 1,000万円)を超える手付金を受領することができません。500万円の手付金受領は制限の範囲内です。
  • 手付金等の保全措置:未完成物件の場合、手付金等が代金の5%(本件では 5,000万円×0.05=250万円5,000万円 \times 0.05 = 250万円)を超える場合、受領前に保全措置を講じる義務があります。本件では手付金500万円(さらに中間金250万円)を受領していますが、事前に保全措置を講じているため適法です。

各選択肢の解説

  • 選択肢1:違反する
    宅建業者が受領した手付は、いかなる名目であっても解約手付の性質を持ちます(相手方が履行に着手するまでは、買主は手付を放棄することで契約解除が可能)。これに反する買主に不利な特約は無効であり、買主からの手付放棄による契約解除の申出を理由なく拒むことは宅建業法違反となります。

  • 選択肢2:違反する
    未完成物件において代金の5%(250万円)を超える500万円を受領するためには、手付金等の保全措置を講じなければなりません。この保全措置義務は強行規定であるため、買主からの書面による承諾があったとしても免除されず、措置を講じずに受領した場合は違反となります。

  • 選択肢3:違反しない(正解)
    前述の通り、受領する手付金の額(500万円)が代金の20%(1,000万円)以内であり、かつ手付金および中間金を受領する前に必要な手付金等の保全措置を講じているため、宅建業法に違反しません。

  • 選択肢4:違反する
    宅建業者は、自ら売主となる売買契約において、代金の20%を超える手付を受領することができません。本件の代金の20%は1,000万円であるため、2,000万円を手付金として受領することは、たとえ手付金等の保全措置を講じていたとしても宅建業法違反となります。