「自ら売主の8種制限」の過去問(宅建業法・127問)
1. この分野は何か
不動産取引のプロである宅建業者が「自ら売主」となり、素人である一般消費者が「買主」となる契約において、素人である買主が不利な契約を結ばされないように保護するための8つの特別なルールのことを「8種制限」といいます。本分野では、この制限が適用される条件と、クーリング・オフや手付金ルールの全体像を学びます。
2. 学習のポイント
- 適用条件がすべて:「宅建業者が自ら売主」かつ「買主が宅建業者以外(一般消費者)」の場合にのみ適用されます。
- 売主が一般人、買主が宅建業者の場合は適用されません。
- 売主・買主ともに宅建業者(業者間取引)の場合は適用されません。
- 「貸借」の契約(宅建業者が自ら大家になる場合)には適用されません。
- 8つの制限の一覧:
- クーリング・オフ
- 手付金等の保全措置
- 損害賠償額の予定等の制限(代金の2割以内)
- 手付の額の制限等(解約手付とし、代金の2割以内)
- 契約不適合責任の特約の制限(民法の原則より買主に不利な特約は無効。ただし通知期間を「引渡しの日から2年以上」とする特約は有効)
- 自己の所有に属しない宅地建物の売買契約締結の制限(他人物売買の禁止)
- 割賦販売契約の解除等の制限
- 所有権留保等の禁止
3. 実際の出題のされ方
8種制限に関する問題は、毎年3〜4問ほど出題される超重要テーマです。「クーリング・オフ」と「手付金等の保全措置」がそれぞれ単独で出題され、残りの制限がミックスされた総合問題が出題される傾向にあります。
問題文の冒頭に「宅建業者Aが、宅建業者ではないBにマンションを売却する契約において…」とあれば、すぐに「8種制限が適用される問題だ」と反応できるようにしてください。逆に「宅建業者Aが、宅建業者Bに…」とあれば、8種制限のルールは一切適用されず、民法の大原則に戻って考えることになります。
4. 間違えやすいところ
買主に不利な特約は無効(強行規定)
8種制限の規定に反する特約で、「買主に不利なもの」はすべて無効となります。たとえば、契約不適合責任について「売主は一切責任を負わない」という特約を結んでも、買主が宅建業者でなければその特約は無効となり、民法の原則(知ってから1年以内の通知で責任追及可能)に戻ります。ただし、逆に「買主に有利な特約」を結ぶことは有効です。唯一の例外が「引渡しの日から2年以上」の通知期間の特約で、これは民法の原則より買主に不利であるにもかかわらず有効とされています。
損害賠償額の予定と手付金の額の制限
どちらも「代金の2割以内(10分の2以内)」という上限があります。損害賠償額の予定(違約金)を代金の3割に設定した場合、「契約全体が無効」になるわけではなく、「2割を超えた部分(1割分)のみが無効」となります。手付金の額についても同様です。
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- 2014年度(H26) 問38 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した宅地の売買契約について、Bが宅地建物取引…
- 2013年度(H25) 問34 宅地建物取引業者A社が、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した宅地の売買契約について、Bが宅地建物取…
- 2013年度(H25) 問38 宅地建物取引業者A社が、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した売買契約に関する次の記述のうち、宅地建…
- 2013年度(H25) 問40 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として買主との間で締結する売買契約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問にお…
- 2012年度(H24) 問34 宅地建物取引業者A社は、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で、中古マンション(代金2,000万円)の売買契…
- 2012年度(H24) 問37 宅地建物取引業者A社が、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した建物の売買契約について、Bが宅地建物取…
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- 2011年度(H23) 問35 宅地建物取引業者A社が、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した投資用マンションの売買契約について、B…
- 2011年度(H23) 問37 宅地建物取引業者A社が、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結する建築工事完了後の建物の売買契約に関する…
- 2011年度(H23) 問38 宅地建物取引業者A社が、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bと建築工事完了前のマンション(代金3,000万円)の売…
- 2011年度(H23) 問39 宅地建物取引業者A社が、自ら売主として行う宅地(代金3,000万円)の売買に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定…
- 2010年度(H22) 問38 宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した宅地の売買契約について、Bが宅地建物取…
- 2010年度(H22) 問39 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で宅地の売買契約を締結した場合における次の記述のう…
- 2010年度(H22) 問40 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者でないBとの間で宅地(代金 2,000万円)の売買契約を締結する場合…
- 2010年度(H22) 問41 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で、建築工事完了前のマンションの売買契約を締結する…
- 2009年度(H21) 問 31 宅地建物取引業者Aが自ら売主として、B所有の宅地(以下この問において「甲宅地」という。)を、宅地建物取引業者でない買主C…
- 2009年度(H21) 問37 自らが売主である宅地建物取引業者Aと、宅地建物取引業者でないBとの間での売買契約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法…
- 2009年度(H21) 問 38 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した売買契約に関する次の記述のうち、宅地建…
- 2009年度(H21) 問 39 宅地建物取引業者Aは、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBとの間で、建築工事完了前の建物に係る売買契約(代金5,00…
- 2009年度(H21) 問 40 宅地建物取引業者Aが行う建物の売買又は売買の媒介に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。…
- 2008年度(H20) 問9 宅地建物取引業者であるAが、自らが所有している甲土地を宅地建物取引業者でないBに売却した場合のAの責任に関する次の記述の…
- 2008年度(H20) 問39 宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者でない買主との間で締結した宅地の売買契約について、買主が宅地建物取…
- 2008年度(H20) 問40 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと建物の売買契約を締結する場合に関する次の記述のうち、宅地…
- 2008年度(H20) 問41 宅地建物取引業者Aが自ら売主として、買主Bとの間で締結した売買契約に関して行う次に記述する行為のうち、宅地建物取引業法(…
- 2007年度(H19) 問34 宅地建物取引業者Aが、自ら売主となって宅地建物取引業者でない買主Bに建築工事完了前のマンションを1億円で販売する場合にお…
- 2007年度(H19) 問41 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと建物の売買契約を締結しようとし、又は締結した場合に関する…
- 2007年度(H19) 問 43 次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。…
- 2006年度(H18) 問38 宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者である買主Bと建物の売買契約を締結する場合における次の記述のうち、…
- 2006年度(H18) 問39 宅地建物取引業者Aが自ら売主として、宅地建物取引業者でないBとの間で土地付建物の売買契約を締結した場合、次の記述のうち、…
- 2006年度(H18) 問41 宅地建物取引業者Aが行う業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。…
- 2005年度(H17) 問35 宅地建物取引業者Aが自ら売主となって宅地建物の売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反…
- 2005年度(H17) 問 41 宅地建物取引業者Aが自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bと土地付建物の売買契約を締結した場合における、宅地建物取引…
- 2005年度(H17) 問 42 宅地建物取引業者Aが自ら売主として、宅地建物取引業者ではないBに宅地(造成工事完了済み)を分譲する場合に関する次の記述の…
- 2005年度(H17) 問43 宅地建物取引業者Aが自ら売主としてマンション(販売価額3,000万円)の売買契約を締結した場合における次の記述のうち、民…
- 2004年度(H16) 問40 宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)に関する次の規定のうち、宅地建物取引業者Aが自ら完成前の物件の売主と…
- 2004年度(H16) 問42 売主を宅地建物取引業者であるA、買主を宅地建物取引業者でないBとの宅地の売買契約において、宅地建物取引業法第37条の2の…
- 2004年度(H16) 問44 宅地建物取引業者A社の行う業務について, 宅地建物取引業法の規定によれば, 誤っているものはどれか。…
- 2004年度(H16) 問45 宅地建物取引業者A社に関する次の記述のうち, 宅地建物取引業法の規定によれば, 誤っているものはどれか。…
- 2003年度(H15) 問35 次の記述のうち, 宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。…
- 2003年度(H15) 問38 宅地建物取引業者Aが, 自ら売主として, 宅地建物取引業者でないBとの間で締結した売買契約に関する次の記述のうち, 宅地…
- 2003年度(H15) 問39 宅地建物取引業者Aが, 自ら売主となり, 宅地建物取引業者でない買主との間で締結した宅地の売買契約について, 買主が宅地…
- 2003年度(H15) 問41 宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者でない買主Bとの間で、中古住宅及びその敷地である土地を、代金3,5…
- 2002年度(H14) 問40 宅地建物取引業者Aが, 自ら売主となって宅地建物取引業者でない買主Bと建物(完成物件)を売買する場合に関する次の記述のう…
- 2002年度(H14) 問41 宅地建物取引業者Aが, 自ら売主となり, 宅地又は建物を売買する場合に関する次の記述のうち, 宅地建物取引業法の規定によ…
- 2002年度(H14) 問45 宅地建物取引業者Aが自ら売主として締結した建物の売買契約について, 買主が宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づき売買…
- 2001年度(H13) 問41 宅地建物取引業者Aは、自ら売主となって、宅地建物取引業者でない買主Bに、建築工事完了前のマンションを価格4,000万円で…
- 2001年度(H13) 問42 宅地建物取引業者Aが, 自ら売主となり, 宅地建物取引業者Bと建物の売買契約を締結しようとする場合に関する次の記述のうち…
- 2001年度(H13) 問44 宅地建物取引業者でないAは, 宅地建物取引業者Bに対し, Bが売主である宅地建物について, Aの自宅付近の喫茶店で, そ…
- 2000年度(H12) 問40 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと中古の土地付建物の売買契約(代金5,000万円、手付金1…
- 2000年度(H12) 問41 売主を宅地建物取引業者であるA, 買主を宅地建物取引業者でないBとする宅地の売買契約について, Bが, 宅地建物取引業法…
- 1999年度(H11) 問33 宅地建物取引業者Aが, 自ら売主として, 宅地建物取引業者でない買主Bと締結した宅地の売買契約(代金4,000万円, 手…
- 1999年度(H11) 問40 宅地建物取引業者Aが, 自ら売主として, 建物を販売する場合に関する次の記述のうち, 宅地建物取引業法の規定に違反しない…
- 1998年度(H10) 問36 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと宅地の売買契約を締結しようとし、又は締結した場合に関する…
- 1997年度(H9) 問39 宅地建物取引業者Aは, 自ら売主として, 宅地建物取引業者でないBと建築工事完了前の分譲住宅の売買契約(代金5,000万…
- 1997年度(H9) 問41 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと建物の売買契約を締結した場合の瑕疵担保責任(以下この問に…
- 1997年度(H9) 問44 宅地建物取引業者Aが, 自ら売主として, 宅地建物取引業者でないBと建築工事完了後の分譲住宅についての売買契約(手付金5…
- 1997年度(H9) 問45 宅地建物取引業者Aが, 自ら売主として, B所有の宅地(造成工事完了後)をCに売却しようとしている。この場合, 宅地建物…
- 1996年度(H8) 問46 宅地建物取引業者Aが自ら売主として, 宅地建物取引業者でない買主Bと宅地(価格5,000万円)の売買契約を締結した場合に…
- 1996年度(H8) 問48 宅地建物取引業者でないAが, A所有のマンションをBの媒介によりCに売却し, その後CがDに転売した場合の特約に関する次…
- 1996年度(H8) 問49 宅地建物取引業者Aが, 宅地建物取引業者でないBからBの自宅近くの喫茶店で宅地の買受けの申込みを受け, 自ら売主としてB…
- 1995年度(H7) 問42 宅地建物取引業者Aは, 造成工事完了前の宅地を自ら売主として売却するため, 他の宅地建物取引業者B(消費税免税業者)にそ…
- 1995年度(H7) 問43 宅地建物取引業者Aが, 自ら売主として, 宅地建物取引業者でないBに対し宅地(造成工事完了済み)を分譲しようとする場合に…
- 1995年度(H7) 問45 宅地建物取引業者Aは、宅地の分譲を行っているテント張りの現地案内所において、宅地建物取引業者でないBから宅地の購入の申込…
- 1995年度(H7) 問47 宅地建物取引業者Aは土地区画整理組合Bの施行する土地区画整理事業の施行テ地区内の宅地(造成工事完了済み)についてCに売買…
- 1994年度(H6) 問42 宅地建物取引業者でない買主Aが宅地建物取引業者である売主Bと宅地の売買契約を締結した場合における, 宅地建物取引業法第3…
- 1994年度(H6) 問43 宅地建物取引業者Aが自ら売主として, 宅地建物取引業者でない買主Bとマンション(価額5,000万円)の売買契約を締結した…
- 1994年度(H6) 問44 宅地建物取引業者Aが自ら売主となって造成工事完了前の宅地を買主Bに分譲する契約(価額5,000万円, 手付金1,000万…
- 1993年度(H5) 問39 宅地建物取引業者AがBから土地を取得して, 宅地に造成し, 自ら売主となって, Cに分譲する場合に関する次の記述のうち,…
- 1993年度(H5) 問41 宅地建物取引業者Aが自ら売主となって宅地の売買契約を締結した場合における, 宅地建物取引業法第37条の2の規定による売買…
- 1993年度(H5) 問43 宅地建物取引業者Aは, 自ら売主となって, 建築工事完了前の建物を, 宅地建物取引業者でない買主Bに代金6,000万円で…
- 1993年度(H5) 問45 宅地建物取引業者A社は, 自ら売主となって, 工事完了前のマンションを宅地建物取引業者でない買主Bに4,000万円で譲渡…
- 1992年度(H4) 問41 宅地建物取引業者Aが自ら売主となって宅地建物取引業者でないBとマンション(工事完了済) の売買契約(価格4,500万円)…
- 1992年度(H4) 問44 宅地建物取引業者Aが自ら売主としてマンション(価格1億7,000万円)の売買契約を宅地建物取引業者でない買主Bと締結した…
- 1992年度(H4) 問45 宅地建物取引業者Aが自ら売主として買主Bと事務所等以外の場所で売買契約を締結した場合における,宅地建物取引業法第37条の…
- 1991年度(H3) 問42 宅地建物取引業者Aが自ら売主となって宅地の売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち, 宅地建物取引業法の規定に違反す…
- 1991年度(H3) 問46 宅地建物取引業法第37条の2に規定する事務所等以外の場所においてした買受けの申込みの撤回等に関する次の記述のうち, 誤っ…
- 1991年度(H3) 問49 宅地建物取引業者Aは, 土地付建物(価格1億5,000万円)を, 建築工事の完了前に自ら売主として宅地建物取引業者でない…
- 1990年度(H2) 問40 〔問 40〕 宅地建物取引業者Aは, 自ら売主として工事完了前のマンションをBに4,000万円で売却する契約を締結した。…
- 1990年度(H2) 問42 宅地建物取引業者Aは, 自ら売主となって, 宅地建物取引業者でないBと1億円の宅地の売買契約(手付金900万円, 中間金…
- 1989年度(H1) 問38 宅地建物取引業法第37条の2に規定する宅地又は建物の買受けの申込みの撤回又は売買契約の解除に関する次の記述のうち, 誤っ…
- 1989年度(H1) 問42 宅地建物取引業者Aは, 自ら売主となって, 買主Bと1億2,000万円のマンション(以下この問において「物件」という。)…
- 1989年度(H1) 問44 宅地建物取引業者相互間の宅地の売買に関する次の記述のうち, 宅地建物取引業法に違反しないものはどれか。…
- 1989年度(H1) 問48 宅地建物取引業者Aは, 自ら売主となって, 宅地を買主Bに代金6,000万円で売却する契約を締結した。この場合, 宅地建…
- 1988年度(S63) 問39 次の記述のうち, 宅地建物取引業法の規定によれば, 誤っているものはどれか。…
- 1988年度(S63) 問40 宅地建物取引業者Aが自ら売主となって行う工事完了前の建売別荘の分譲に関する次の記述のうち, 宅地建物取引業法違反とならな…
- 1988年度(S63) 問41 Aは, その所有する土地の上にBが建てた建物をBから取得する契約を締結した。その契約には, 「Bの移転先が3月以内に見つ…
- 1988年度(S63) 問43 宅地建物取引業者Aは, 自ら売主として建築工事完了前のマンションを宅地建物取引業者でないBに売却する契約を締結した。売買…
- 1988年度(S63) 問46 宅地建物取引業者Aは, 自ら所有する宅地を売却する契約を締結した。この場合において, 次の三つの記述のうち, 正しいもの…