平成21年度 宅地建物取引主任者資格試験 問37

宅建業法自ら売主の8種制限クーリング・オフ

この問題は2009年度(H21)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

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自らが売主である宅地建物取引業者Aと、宅地建物取引業者でないBとの間での売買契約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。

解答・解説を読む

正解: 選択肢3

正解の根拠

自らが売主である宅地建物取引業者と、宅地建物取引業者でない買主との間の売買契約においては、宅地建物取引業法によるいわゆる8種制限が適用されます。本問は「クーリング・オフ制度」「損害賠償額の予定等の制限」「手付の額の制限等」「所有権留保等の禁止」に関する規定を問う総合問題です。

各選択肢の解説

  • 選択肢1:誤り
    宅地建物取引業法第38条により、宅建業者が自ら売主となる売買契約において、債務不履行を理由とする損害賠償の額の予定違約金の定めをする場合、それらの合算額は代金の額の10分の2(20%)を超えてはならないとされています。
    本肢の代金は2,000万円であるため、上限額は400万円(2,000万円 × 20%)です。手付金として100万円を受領予定であることは損害賠償予定額の上限(400万円)の計算には影響しないため、「300万円を超えてはならない」とする記述は誤りです。

  • 選択肢2:誤り
    宅地建物取引業法第39条により、宅建業者が自ら売主となる売買契約で受領した手付は、いかなる名目であっても解約手付の性質を持ちます。相手方が履行に着手するまでであれば、買主は手付を放棄することで自由に契約を解除できます。この規定に反する買主に不利な特約は無効となります。
    したがって、「住宅ローンの承認が得られるまで」と買主の解除権の行使期限を制限する特約は買主に不利であり無効となるため、Aは解除を拒むことはできません。

  • 選択肢3:正しい(正解)
    宅地建物取引業法第37条の2の規定により、喫茶店などの「事務所等以外の場所」で買受けの申込みや契約締結をした場合、買主は原則としてクーリング・オフによる契約の解除が可能です。クーリング・オフによる解除ができなくなる事由の一つに「物件の引渡しを受け、かつ、代金の全額を支払ったとき」がありますが、本肢では代金の全額は支払われているものの、宅地を引き渡していないため、買主Bはクーリング・オフによる解除が可能です。

  • 選択肢4:誤り
    宅地建物取引業法第43条の規定により、宅建業者は自ら売主として宅地または建物の割賦販売の契約を締結した場合、原則として引渡しまでに所有権の移転登記等の義務を履行しなければなりません(所有権留保の禁止)。
    例外として、引渡しまでに買主が支払った代金の額が代金の10分の3(30%)以下である場合等には、所有権の移転登記を留保することが認められています。本肢では代金3,000万円の30%にあたる900万円以下の受領にとどまる場合等を除き引渡しまでに登記を行う必要があり、「1,500万円の賦払金の支払を受けるまでに」移転登記をすればよいとする特例はありません。