平成25年度 宅地建物取引主任者資格試験 問2

権利関係制限行為能力親族

この問題は2013年度(H25)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

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未成年者に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

解答・解説を読む

正解: 選択肢4

正解の根拠

正解は 選択肢4 です。

親権者が複数の子に対して親権を行使する場合において、ある子と他の子との間で利害が対立する行為(利益相反行為)については、親権者は、その一方のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければなりません(民法第826条2項)。
本件では、母Eが未成年の子CとDの双方を代理して遺産分割協議を行っています。遺産分割協議は共同相続人間で利害が対立するため、CとDの間に利益相反が生じます。
判例によれば、特別代理人の選任を欠いたまま親権者が行った代理行為は無権代理行為となり、後に成年に達した本人などによる 有効な追認 がない限り、無効となります。

各選択肢の解説

  • 選択肢1:誤り
    私権の享有は、出生に始まります(権利能力:民法第3条1項)。したがって、まだ意思疎通ができない乳児であっても権利能力を有しており、自身を名義人として不動産を所有することができます。

  • 選択肢2:誤り
    一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有します(民法第6条1項)。したがって、営業のための商品を仕入れる売買契約を締結するにあたり、あらためて法定代理人(父母)の同意を得る必要はありません。

  • 選択肢3:誤り
    民法改正(令和4年4月1日施行)により成年年齢が18歳に引き下げられ、これに伴い婚姻開始年齢は男女とも18歳に統一されました。18歳に達していれば成年であるため、未成年者が婚姻するケースはなくなり、父母の同意に関する規定自体も削除されています。(なお、改正前においても、父母の一方が同意しないときは他の一方の同意だけで足りると規定されており、「必ず父母双方の同意が必要」とする点は誤りでした。)

  • 選択肢4:正しい
    「正解の根拠」で述べた通り、母EがCとDの双方を代理して遺産分割協議を行うことは利益相反行為にあたり、特別代理人を選任せずに行った当該行為は、有効な追認がない限り無効となります。