平成18年度 宅地建物取引主任者資格試験 問7

権利関係保証・連帯債務

この問題は2006年度(H18)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

本ページの問題文・選択肢は、原本の体裁を Web 表示用に正規化しています(改行・記号・表組みの調整)。設問の趣旨および正解に影響する変更は加えていません。

A銀行のB社に対する貸付債権につき、Cは、B社の委託を受けその全額につき連帯保証するとともに、物上保証人として自己の所有する土地に担保設定している。DもB社の委託を受け全額につき連帯保証している。保証人各自の負担部分は平等である。A銀行とB、C及びDとの間にその他特段の約定はない。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

解答・解説を読む

正解: 選択肢4

本問は、連帯保証および物上保証が競合する場合における、求償権や債権者代位に関する知識を問う問題です。

正解の根拠

選択肢4が誤り(正解)です。
連帯保証人Dが債務の全額を弁済した場合、他の連帯保証人Cに対しては、各自の負担部分(本件では平等であるため半額)について求償権を取得します(民法465条1項、442条1項)。Cが物上保証人を兼ねているからといって、求償権の額が「担保物件の価額相当額」になるわけではありません。連帯保証人間の求償権はあくまで負担部分に応じて生じます。

各選択肢の解説

  • 選択肢1:正しい。委託を受けた連帯保証人Cが全額を弁済した場合、主債務者であるB社に対して、全額(弁済額、法定利息、費用等)の求償権を取得します(民法459条1項)。
  • 選択肢2:正しい。連帯保証人の1人であるCが全額を弁済した場合、他の連帯保証人Dに対して、Dの負担部分(特約がなく平等なので半額)に応じて求償権を取得します(民法465条1項、442条1項)。
  • 選択肢3:正しい。代位弁済者が債権の一部を弁済した場合、代位者Cは債権者A銀行とともに権利を行使できますが(民法502条1項)、残債権を有する債権者(A銀行)の権利行使が優先されます。したがって、Cが取得する権利はA銀行の有する残債権に劣後します。
  • 選択肢4:誤り。解説の通り、連帯保証人DからCへの求償権は負担部分(半額)に応じて生じます。また、代位の割合についても、保証人と保証人兼物上保証人がいる場合、頭数で等分されるため(1/2)、いずれにしても担保物件の価額相当額とはなりません。