平成19年度宅地建物取引主任者資格試験 問19
法令上の制限開発許可制度
都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、この問における都道府県知事とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び特例市にあってはその長をいうものとする。
解答・解説
正解: 4. 市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内において、公民館を建築する場合は、都道府県知事の許可を受けなくてよい。
正解の根拠
正解は 選択肢4 です。市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内において、一定の建築物を新築する場合等は、原則として都道府県知事の許可が必要です。しかし、公民館などの公益上必要な建築物 を建築する場合は、例外として知事の許可は不要とされています(都市計画法第43条第1項)。
各選択肢の解説
選択肢1:誤り 開発許可を受けた開発区域内において、工事完了の公告があった後は、原則として予定建築物以外の建築物を建築することはできません。例外として、用途地域等が定められている場合や、都道府県知事の 許可 を受けた場合は建築可能ですが、「届出」では足りません(都市計画法第42条第1項)。
選択肢2:誤り 出題当時は、開発許可を受けた土地において工事完了の公告があった後、予定建築物以外の建築物を建築する際の制限について、地方公共団体に対する特例(協議成立をもって許可があったものとみなす規定)はありませんでした。したがって、出題当時は、地方公共団体であっても、原則通り知事の許可を得る必要がありました。
選択肢3:誤り 都道府県知事が開発許可をする場合において、建築物の建ぺい率等の制限を定めることができるのは、用途地域が定められていない土地の区域(主に市街化調整区域や非線引区域など)に限られます(都市計画法第41条第1項)。市街化区域内は原則として用途地域が定められているため、知事が独自の制限を定めることはできません。
選択肢4:正しい 市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内において、建築物を新築する場合には都道府県知事の許可が必要ですが、公民館、駅舎、図書館などの公益上必要な建築物 を建築する場合は、例外として知事の許可は不要となります(都市計画法第43条第1項第1号)。
現行法での扱い(2026年4月1日時点)
出題当時は、知事との協議成立で許可があったとみなされるのは国の行為のみであり、選択肢 2 は誤りでした。2018年施行の都市緑地法等の一部を改正する法律により、協議の対象が国又は都道府県等が行う行為に改められました。現行法では地方公共団体が都道府県・指定都市等・事務処理市町村かそれ以外かで結論が変わるため、問題文だけでは正誤が決まりません。ただし、正解は選択肢 4のままです。