平成19年度宅地建物取引主任者資格試験 問4

A、B及びCが、持分を各3分の1とする甲土地を共有している場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

解答・解説

正解: 4. Aがその持分を放棄した場合には、その持分は所有者のない不動産として、国庫に帰属する。

本問は、民法における共有に関する理解を問う問題です。

正解は4です。共有者の一人がその持分を放棄した場合、その持分は他の共有者に帰属します(民法255条)。したがって、「国庫に帰属する」とする本肢は誤りとなります。

各選択肢の解説

  • 1. 正しい 共有者の一部の者(本肢ではA)から共有物の占有使用を承認された第三者(D)は、承認を与えた共有者の持分に基づくものと認められる限度において、共有物を適法に占有使用することができます(最高裁判例)。したがって、他の共有者は当然には明渡しを請求することはできません。

  • 2. 正しい 共有物の賃貸借契約の解除は、共有物の管理行為に該当します。管理行為は、各共有者の持分の価格の過半数で決します(民法252条1項)。A、B、Cはそれぞれ3分の1の持分を有しているため、AとBの合意があれば持分の合計は3分の2(過半数)となり、Cの合意がなくとも契約を解除することができます。

  • 3. 正しい 共有者は、原則としていつでも共有物の分割を請求できますが、5年を超えない期間内であれば、分割をしない旨の契約(不分割特約)を結ぶことができます(民法256条1項ただし書)。

  • 4. 誤っている(正解) 共有者の一人がその持分を放棄したとき、又は死亡して相続人がないときは、その持分は他の共有者に帰属します(民法255条)。「所有者のない不動産として、国庫に帰属する」わけではありません。

Spineチーム