「進捗管理」の過去問(マネジメント・33問+午後3大問)

1. この分野は何か

進捗管理(スケジュール管理)分野は、プロジェクトを決められた期限内に完了させるため、作業の順序や所要時間を見積もり、計画に対する遅れを監視・是正するプロセスに関する領域です。
各作業(アクティビティ)の依存関係をネットワーク図(アローダイアグラム)で可視化して最長経路(クリティカルパス)を見つけ出す手法や、進捗状況とコスト消費を金額換算で一元管理するEVM(Earned Value Management)、そしてスケジュールが遅れた際のリカバリ手法(短縮技法)について学びます。

2. 実際の出題のされ方

午前問題では、ネットワーク図の計算問題と、スケジュール短縮・評価に関する知識問題が頻出します。

  • スケジュール短縮技法: 「プロジェクトマネジメントにおけるファストトラッキングの例として適切なものはどれか」といった、スケジュール短縮の具体的な手法を問う問題が定番です。
  • EVMによる進捗評価: EVMの進捗状況を示すグラフ(プランド・バリュー、アーンド・バリュー、実コストの推移)が提示され、「現在のプロジェクトは予算超過で遅延している」などの状況を読み取らせる問題が出題されます。
  • アローダイアグラムの計算: アクティビティの依存関係と所要日数が表で与えられ、プロジェクト全体の最短完了日数(クリティカルパスの長さ)や、特定の作業の余裕日数(フロート)を計算させる問題が繰り返し出題されています。

3. 学習のポイント

計算問題と用語の定義を並行して対策することが重要です。

  • アローダイアグラムの書き込み: 表で与えられた依存関係を元に、自分で素早くネットワーク図を描く練習をしてください。ダミー作業(点線矢印)の向きを間違えないことと、合流点では「最も遅い(日数が掛かる)経路」を待つ必要がある点を押さえれば確実に正解できます。
  • スケジュール短縮技法の区別:
    • クラッシング:追加のコスト(人員や機材)を投入し、主にクリティカルパス上の作業時間を短縮する手法。
    • ファストトラッキング:本来は順番に行う作業を、前倒しして「並行」して進める手法(リスクが増大しやすい)。
      この2つのアプローチの違いを明確にしておきましょう。
  • EVMの指標の意味: PV(基準日時点までに完了する予定だった作業の予算価値)、EV(完了した作業の予算価値)、AC(実コスト)の3つの値をベースに、SV(スケジュール差異=EV-PV)とCV(コスト差異=EV-AC)の式を理解してください。SVが正なら計画より進み、CVが正なら予算価値に対して実コストが低い、と指標ごとに読み分けます。

4. 間違えやすいところ

アローダイアグラムの計算において、最早結合点時刻(一番早く作業を始められる日)を求める際、複数の経路が合流するノードで「日数の少ない方」を選んでしまうミスが非常に多いです。前の作業が全て終わらなければ次の作業は始められないため、合流点では必ず「日数の多い方(最大値)」を選ぶのが正解です。
また、EVMの計算で「出来高(EV)」と「実コスト(AC)」を混同してしまうケースがあります。EVは「完成した作業を当初の予算単価で評価した価値」、ACは「実際に払ったお金」です。この概念の違いを意識してSVやCVの数式を組み立てるようにしましょう。

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