「媒介契約」の過去問(宅建業法・48問)
1. この分野は何か
お客さんが不動産屋に「うちの家を売ってほしい(または、家を探してほしい)」と依頼し、不動産屋が「わかりました、相手を探しましょう」と約束する契約を「媒介契約(ばいかいけいやく)」といいます。本分野では、依頼者を保護するための契約書(34条の2書面)の交付ルールと、3種類の媒介契約のルールの違いについて学びます。
2. 学習のポイント
媒介契約には、他社と重複して依頼できる「一般媒介契約」と、1社にしか任せられない「専任媒介契約」、さらに自己発見取引(自分で買い手を見つけること)も禁止される「専属専任媒介契約」の3種類があります。以下の「数字」を正確に暗記することがすべてです。
- 契約の有効期間:専任と専属専任は最長「3ヶ月」(超える期間を定めたら3ヶ月に短縮される。自動更新は不可)。一般媒介には法律上の上限はありません。
- レインズへの登録義務:専属専任は契約から「5日以内」、専任は「7日以内」に物件情報を登録しなければなりません(休業日は除いてカウントします)。一般媒介は登録義務はありません。
- 業務の報告義務:専属専任は「1週間に1回以上」、専任は「2週間に1回以上」、お客さんに対して販売状況を報告する義務があります。一般媒介には報告義務はありません。
3. 実際の出題のされ方
宅建業法の中で頻出の得点源です。3つの契約の数字を混ぜて「専任媒介契約だから5日以内に登録しなければならない(× 正しくは7日)」というような、単純なひっかけ問題が多く見られます。
また、媒介契約書の記載事項(書面に何を書かなければならないか)もよく問われます。「報酬の額」はもちろんのこと、「レインズへの登録に関する事項」や「契約違反をした場合の措置」などが必須記載事項となっています。
4. 間違えやすいところ
媒介契約書の交付義務
媒介契約書(34条の2書面)は、契約を締結したら遅滞なく作成し、「宅地建物取引業者が記名押印」して依頼者に交付しなければなりません(宅建業法34条の2第1項)。ここが最大の引っかけどころです。記名するのは宅建士ではなく業者であり、35条書面・37条書面で廃止された押印も、媒介契約書では維持されています。もう1つ、「書面を交付するだけでよく、内容の説明は法律上義務付けられていない」点も重要事項説明(35条書面)との違いです。
なお、依頼者の承諾を得れば、書面の交付に代えて電磁的方法による提供もできます(同条11項)。
自己発見取引の禁止(専属専任)
「専属専任媒介契約」を結んだ場合、お客さんは他社に依頼できないだけでなく、自分の親戚や友人を買い手として直接契約すること(自己発見取引)も禁じられます。もし破った場合、不動産屋は約定報酬額に相当する金額を違約金として請求できます。これは宅建業法が直接定めた効果ではなく、国土交通大臣が定める標準専属専任媒介契約約款に基づく取り決めである点に注意してください。
貸借の媒介契約
上記の「有効期間の制限」や「レインズへの登録義務」などの厳しいルールは、「売買・交換」の媒介にのみ適用されます。「貸借(アパート探しなど)」の媒介契約の場合は、そもそも媒介契約書の作成義務すら法律上はありません(作らなくても宅建業法違反にはなりません)。
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- 2003年度(H15) 問43 宅地建物取引業者Aが, B所有の宅地の売却の媒介の依頼を受け, Bと専任媒介契約(以下この問において「媒介契約」という。…
- 2003年度(H15) 問45 宅地建物取引業者Aの業務に関する次の記述のうち, 宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に違反しない…
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- 2000年度(H12) 問36 宅地建物取引業者Aが, B所有建物の売買の媒介の依頼を受け, Bと一般媒介契約(専任媒介契約でない媒介契約)を締結した場…
- 2000年度(H12) 問37 宅地建物取引業者Aが, B所有地の売買の媒介の依頼を受け, Bと専任媒介契約を締結した場合に関する次の記述のうち, 宅地…
- 1999年度(H11) 問37 宅地建物取引業者Aが, Bから宅地の売却の依頼を受け, Bと専属専任媒介契約(以下この問において「媒介契約」という。)を…
- 1999年度(H11) 問39 宅地建物取引業者Aが, 宅地の所有者Bからその宅地の売買の媒介を依頼され, 媒介契約を締結した場合の指定流通機構への登録…
- 1998年度(H10) 問35 次の事項のうち, 指定流通機構への登録事項に該当しないものはどれか。…
- 1998年度(H10) 問45 宅地建物取引業者Aが, Bの所有する宅地の売却の依頼を受け, Bと媒介契約を締結した場合に関する次の記述のうち, 宅地建…
- 1997年度(H9) 問36 宅地建物取引業者Aは, 売主Bとの間で, 宅地の売買の専任媒介契約を締結し, 宅地建物取引業法第34条の2の規定に基づく…
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- 1994年度(H6) 問47 宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業者でないBからその所有地の売却の依頼を受け, Bと専属専任媒介契約を締結した場合に関す…
- 1992年度(H4) 問 39 宅地建物取引業者AがBの所有する宅地の売却の依頼を受け、Bと媒介契約を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業…
- 1991年度(H3) 問44 宅地建物取引業者AがB所有地の売却の依頼を受け, Bと媒介契約を締結した場合の特約に関する次の記述のうち, 宅地建物取引…
- 1989年度(H1) 問46 宅地建物取引業者Aは, BからB所有の土地の売却を依頼され, これを承諾した。AB間の媒介契約が, Bが他の宅地建物取引…
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- 1988年度(S63) 問42 宅地建物取引業者Aは, 自ら保有する宅地を売却するため, 宅地建物取引業者Bと媒介契約を締結した。この場合, 宅地建物取…