「保証協会」の過去問(宅建業法・41問)

1. この分野は何か

前述の「営業保証金」は、本店だけで1,000万円という多額の現金を供託しなければならず、中小の不動産業者には大きな負担となります。そこで、複数の業者がお金を出し合って基金を作り、もしお客さんに損害を与えたらそこから支払う(還付する)仕組みが作られました。これを運営するのが「宅地建物取引業保証協会(保証協会)」です。本分野では、保証協会への加入ルートや、必要な金額のルールを学びます。

2. 学習のポイント

営業保証金制度との「数字」や「提出先」の違いを徹底的に比較して覚えることが最大のポイントです。

  • 支払う金額:保証協会に加入して支払うお金を「弁済業務保証金分担金」といいます。主たる事務所(本店)は60万円、従たる事務所(支店)は1店舗につき30万円です(営業保証金の1,000万/500万と比べて非常に安いです)。現金のみで、有価証券での納付はできません。
  • お金の流れ:宅建業者が「保証協会」にお金を納付し、保証協会がそれを「供託所(法務大臣および国土交通大臣の定める供託所)」に供託します。業者が直接供託所に行くわけではありません。
  • 還付の限度額:お客さんが還付を受けられる限度額は、分担金の額(60万円)までではありません。「その業者が保証協会に加入せず、営業保証金制度を利用していたら供託していたはずの額(本店なら1000万)」が上限となります。

3. 実際の出題のされ方

保証協会は、営業保証金制度とセットで頻出です。「主たる事務所と従たる事務所2か所を持つ業者が加入する場合、いくら納付するか(60 + 30×2 = 120万円)」といった計算問題が基本です。

また、「支店を新設した場合の手続き」も頻出です。支店を増やした場合は、その日から「2週間以内」に保証協会に分担金(30万円)を納付しなければなりません。もし期間内に納付しないと、社員の地位を失い(保証協会をクビになり)、1週間以内に本来の営業保証金(1000万+増えた支店分)を直接供託所に供託しなければならなくなります。

4. 間違えやすいところ

還付された後の補充(還付充当金)
お客さんに還付が行われて供託所のお金が減った場合、保証協会がまず供託所に不足分を補充します。その後、保証協会は原因を作った業者に対して「還付充当金」を請求します。業者は通知を受けてから「2週間以内」に、保証協会に還付充当金を納付しなければなりません(宅建業法64条の10。期間内に納付しないとクビになります)。

名前の似た「特別弁済業務保証金分担金」は別の制度です。こちらは、還付の穴埋めを弁済業務保証金準備金で行ってもなお不足する場合に、その不足額を全社員から集めるもので、納付期限は通知を受けてから「1か月以内」です(同64条の12第3項・第4項)。2週間と1か月の取り違えが狙われます。

一部の事務所だけ加入することはできない
保証協会に加入する場合、すべての事務所について加入しなければなりません。「本店は営業保証金にして、支店は保証協会にする」といった使い分けは禁止されています。

保証協会の業務
保証協会が行う業務には、絶対に行わなければならない「必要的業務(苦情の解決、研修、弁済業務など)」と、国土交通大臣の承認を受けて行うことができる「任意的業務(手付金等保管事業など)」があります。この2つの区別もしばしば問われます。

  1. 2024年度(R6) 問36 営業保証金及び宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の…
  2. 2023年度(R5) 問44 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、…
  3. 2022年度(R4) 問39 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、…
  4. 2022年度(R4) 問41 営業保証金及び宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の…
  5. 2021(R3)12月 問39 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、…
  6. 2021(R3)10月 問31 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、…
  7. 2020(R2)12月 問30 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、…
  8. 2020(R2)10月 問36 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、…
  9. 2019年度(R1) 問33 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、…
  10. 2018年度(H30) 問44 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)の社員である宅地建物取引業者Aに関する次の記述のうち、宅…
  11. 2017年度(H29) 問39 営業保証金を供託している宅地建物取引業者Aと宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)の社員である…
  12. 2016年度(H28) 問31 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)の社員である宅地建物取引業者に関する次の記述のうち、宅地…
  13. 2015年度(H27) 問 42 営業保証金を供託している宅地建物取引業者Aと宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)の社員である…
  14. 2014年度(H26) 問39 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
  15. 2013年度(H25) 問39 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、…
  16. 2012年度(H24) 問43 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、…
  17. 2011年度(H23) 問43 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問にお…
  18. 2010年度(H22) 問43 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
  19. 2009年度(H21) 問44 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、…
  20. 2008年度(H20) 問44 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)又はその社員に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
  21. 2007年度(H19) 問 44 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、…
  22. 2006年度(H18) 問44 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、…
  23. 2005年度(H17) 問45 宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に加入した場合に関する次の記述のうち…
  24. 2003年度(H15) 問42 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に加入している宅地建物取引業者Aに関する次の記述のうち、…
  25. 2002年度(H14) 問33 Aは, 宅地の売買契約の解除に伴い, 売主である宅地建物取引業者B(国土交通大臣免許)に対して手付金の返還請求権を有し,…
  26. 2002年度(H14) 問43 宅地建物取引業保証協会(以下「保証協会」という。)に関する次の記述のうち, 宅地建物取引業法の規定によれば, 正しいもの…
  27. 2001年度(H13) 問40 宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に加入した場合に関する次の記述のうち…
  28. 2000年度(H12) 問45 宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に加入している場合に関する次の記述の…
  29. 1999年度(H11) 問44 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。…
  30. 1998年度(H10) 問38 宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に加入しようとし、又…
  31. 1997年度(H9) 問35 宅地建物取引業者A(甲県知事免許, 事務所数1)が宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に加入…
  32. 1996年度(H8) 問44 宅地建物取引業者A(事務所数1)が, 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に加入しようとし,…
  33. 1995年度(H7) 問49 甲県知事の免許を受けている宅地建物取引業者Aが, 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)の社員…
  34. 1994年度(H6) 問46 本店と3ヵ所の支店を有する宅地建物取引業者A (甲県知事免許, 平成5年12月1日営業開始) が, 平成6年4月1日宅地…
  35. 1993年度(H5) 問 47 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。) 甲の社員A(建設大臣免許) に関する次の記述のうち, …
  36. 1992年度(H4) 問47 甲は, 平成4年2月1日に本店及び2箇所の支店を設置して宅地建物取引業の免許を取得し, 営業保証金を供託のうえ業務を行っ…
  37. 1991年度(H3) 問43 Aは, 平成3年1月8日に宅地建物取引業の免許を受け, 同年2月8日にBに宅地を売却し, 同年3月8日に営業保証金を供託…
  38. 1991年度(H3) 問48 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。) に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
  39. 1990年度(H2) 問50 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)及び弁済業務保証金分担金(以下この問において「分担金」と…
  40. 1989年度(H1) 問45 次の記述のうち, 宅地建物取引業法の規定によれば, 誤っているものはどれか。…
  41. 1988年度(S63) 問 49 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。) に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。…